成功があがりでもなければ、失敗が終わりでもない。
肝心なのは、続ける勇気である。
ウィンストン・チャーチル
■ 人工関節手術の「成功」はゴールではない
人工股関節置換術や人工膝関節置換術は、痛みを取り除き、生活の質(QOL)を改善するための優れた手術です。
しかし、「手術が成功した=すべて終わり」ではありません。
むしろ本当のスタートは、手術後のリハビリから始まります。
術後に関節が安定しても、筋力やバランス感覚の回復には時間がかかります。
「退院したのにまだ動きにくい」「杖が手放せない」と感じる時期もありますが、それは決して“失敗”ではありません。
むしろ、その壁をどう乗り越えていくかが、真の“成功”につながるのです。
■ リハビリで大切なのは「続ける勇気」
人工関節手術後の回復は、山登りのようなものです。
最初は急で、苦しく感じることもあります。
でも、リハビリを「継続」することで、確実に視界は開けていきます。
実際に、術後6か月から1年で筋力や歩行能力が大きく改善するという報告があります(Minns Lowe CJ, Cochrane Database Syst Rev, 2009)。
また、継続的な運動療法が長期的な関節機能の維持に有効であることも示されています(Bade MJ et al., J Orthop Sports Phys Ther, 2010)。
このデータが示すように、「続ける勇気」こそが最も重要なのです。
■ 続けるための工夫
リハビリを長く続けるためには、モチベーションを維持する工夫も必要です。
- 小さな目標を設定する(「今日は10分長く歩く」「階段を1段増やす」など)
- リハビリ仲間を作る(同じ目標を持つ人との励まし合いが効果的)
- 成果を記録する(スマホで歩数や運動時間を可視化)
これらは単純なようでいて、長期的な継続には非常に大きな意味を持ちます。
■ おわりに
チャーチルの名言が伝えるように、
「成功があがりでもなければ、失敗が終わりでもない」
という考え方は、まさにリハビリの本質です。
手術の成功はスタート地点、失敗はただの途中経過。
本当に大切なのは、「あきらめずに続ける勇気」です。
私は、その勇気を支えるために全力でサポートします。
どんなに小さな一歩でも、それを積み重ねていけば、必ず希望のゴールにたどり着けますから!
継続していきましょ!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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