「年齢は数字。動ける力は、あきらめない心が決める。」
―人工股関節・人工膝関節の患者さんへ届けたいメッセージ―
整形外科医の塗山正宏です!

先生、もう歳だから無理ですよね…?
外来でよく耳にする言葉です。
しかし私はいつもこう答えています。

年齢はただの数字です。
動ける力は、あきらめない心が決めますから。
加齢とともに関節の変形や痛みが出るのは当然のことです。
ですが、“歳だから何もできない” というわけではありません。
医学の進歩と、患者さん自身の心の持ち方次第で、想像以上に自分の体は動くようになります。
■ 1. 年齢と機能回復は必ずしも比例しない
人工股関節・人工膝関節置換術の術後成績を示す研究では、高齢者でもリハビリへの積極性が高い人ほど回復が良い という報告が多数あります。
例えば、80歳以上の患者さんでも、
- 歩行能力が大きく改善した
- 術前より活動量が増えた
- 趣味の旅行や畑仕事に復帰できた
といった結果が得られています。
つまり——
身体能力の限界は「年齢」ではなく「意欲」で大きく変わる のです。
■ 2. あきらめない心は、筋肉をも強くする
筋力は年齢とともに落ちますが、何歳からでも鍛え直すことができます。
研究でも、高齢者が適切な筋力トレーニングを行うことで、
- 筋力増加
- 歩行速度の改善
- 転倒リスクの減少
が確認されています。
つまり「私はもう年だから…」という気持ちが一番のブレーキになり、「まだ良くなれる」という心が、歩く力を引き出す燃料になるのです。
■ 3. 手術はゴールではなく、動き続ける人生の再スタート
人工関節手術は痛みを取り、動きを取り戻すためのものです。
しかし、そこからの人生をどう作るかはご本人次第。
- 「歩きたい」
- 「旅行に行きたい」
- 「家族ともっと動きたい」
この気持ちを大切にしてリハビリを続けると、年齢に関係なく体は応えてくれます。
■ 4. 大切なのは、今日の“一歩”だけ
激しい運動をする必要はありません。
頑張りすぎる必要もありません。
ただ、「昨日より1ミリでも前へ」 進む気持ちがあれば、必ず身体はついてきます。
年齢はただの数字。
関節は人工で新しくできても、あなたの人生を前へ進める力は・・・
“あきらめない心”だけが生み出せるものです。
■ まとめ
・年齢ではなく「気持ち」が回復を決めます。
・高齢でも筋力は取り戻せます。
・手術はスタート、心が体を動かします。
・小さな一歩が、未来の大きな変化になります。
以上、塗山からのメッセージでした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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