おはようございます!
寝起きは声が小さい傾向がある塗山正宏です。
声が出ないよ!ドラえもん!
今日のテーマは、
変形性股関節症と骨盤のゆがみについてです。
股関節は骨盤(寛骨臼)と大腿骨から構成されている関節です。
そのため、変形性股関節症と骨盤は密接な関係があります。
整形外科的には骨盤のゆがみという表現は基本しませんが、骨盤は前傾したり後傾したりします。
また、骨盤は左右にも傾斜します。
実は、骨盤の傾斜は腰椎の状態に非常に影響されます。
そうなんです!
股関節と腰椎は非常にお互いが関与しあっているのです。
腰椎と股関節の病態に注目している概念として、ヒップスパインシンドローム(Hip-spine syndrome)というものがあります。
ヒップスパインシンドロームは、4つのタイプに分類されます。
simple type:股関節、脊椎の両方に変形性変化を認めるが、病態の主な原因はいずれか一方に認める
complex type:股関節、脊椎の両方に変形性変化を認め、その両方が病態に関与する
secondary type:股関節、脊椎の病態が互いに影響しあっている
misdiagnosed type:両者に原因があることを知らずに誤った治療がなされた
の4つのタイプがあるとされています。
寛骨臼形成不全による変形性股関節症の場合には、骨盤が前傾する傾向があります。
反対に、高齢者の変形性股関節症の場合には、腰椎の後弯に伴い、骨盤が後傾する傾向があります。
また、変形性股関節症によって脚長差がある場合には、骨盤が脚が短いほうに傾斜します。
このように、股関節と腰椎って非常に関連性が強いわけです。
私は、股関節の治療を行う時には、腰椎や骨盤の状態がどうなっているのかを確認したうえで手術を行っています。
骨盤の傾斜が不可逆的なものであれば、その傾斜を考慮し、人工股関節のインプラントを設置するようにしています。
一番良い身体のバランスに整えたいですからね!
股関節と腰椎は切っても切り離せない関係性!
「ヒップスパイン!ヒップスパイン!ピップエレキバン!」
腰痛にはたびたび悩まされている整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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