膝関節66 変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症の原因 膝関節

おはようございます!
今日もプロテインを摂取する塗山正宏です。
タンパク質は筋肉の源!




今日のテーマは、

変形性膝関節症の原因についてです。




今回はシンプルに変形性膝関節症の原因について考えていきましょう。

日本人で膝の痛みを抱えている人は、非常に多いですからね。

膝が痛くて歩くのもつらい、階段を上り下りするのも苦労する、立ち上がるときに膝がガクガクする…。

そんな経験はしたことありませんか?

もしかしたら、あなたは変形性膝関節症になっているかもしれません。

変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減って骨同士がぶつかり合うことで、痛みや動きの制限が起こる病気です。

軟骨とは、関節を滑らかに動かすために必要な滑りやすい組織で、衝撃を吸収して骨を守る役割もあります。

変形性膝関節症は、加齢や肥満などによって軟骨が摩耗し、その下にある骨が隆起して変形することで起こります。

その結果、膝に激しい痛みや違和感が生じたり、歩行や階段昇降などの日常生活に支障をきたしたりします。

では、変形性膝関節症の原因は何でしょうか?

変形性膝関節症は、原因がはっきりしない一次性のものと、原因が特定できる二次性のものに分けられます。

そのうち多くを占めるのは、筋肉の衰えや肥満などのさまざまな要因が複雑に絡み合って発症する一次性変形性膝関節症です。

一方、二次性変形性膝関節症は、ケガや病気、関節リウマチ、関節構造の損傷などによって引き起こされます。

ここでは、一次性変形性膝関節症の主な原因として考えられるものを詳しくあげていきましょう。

1.加齢:年齢とともに軟骨が劣化しやすくなります。特に40歳以降から急速に進行すると言われています。軟骨は再生しない組織なので、一度すり減ると基本的には元に戻りません。また、加齢とともに血液中のヒアルロン酸やコラーゲンなどの成分が減少し、関節液(滑液)の量や粘度が低下します。これによって、関節の滑りや衝撃吸収能力が低下し、摩耗が徐々に進行していきます。

2.肥満:体重が増えると、それだけ膝にかかる負担が大きくなります。特に歩行時や階段昇降時は体重の3〜5倍もの力がかかります。肥満はBMI(体格指数)で判断されます。
BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められます。例えば身長170cmで体重80kgの人のBMIは80÷1.7÷1.7=27.68となります。この人は肥満気味です。BMIが25以上だと肥満と判断されます。

3.過度な運動:スポーツなどで膝に強い衝撃を与えると、軟骨が傷つきやすくなります。特にランニングやジャンプなどの衝撃が大きい運動を継続することにより軟骨が摩耗しやすくなります。また、運動不足も良くありません。適度な運動を心がけて筋力を保つことが大切です。

4.遺伝:家族に変形性膝関節症の人がいると、発症しやすくなります。これは遺伝子的な要因だけでなく、生活習慣や姿勢なども影響している可能性があります。

5.性別女性は男性よりも発症しやすいと言われています。特に閉経後は女性ホルモン(エストロゲン)の減少によってリスクが高まります。

6.O脚&X脚:O脚やX脚などの脚の変形は、膝への負担を大きくし、痛みが起こる原因になります。特に日本人に多いのがO脚です。O脚は両膝の間の隙間が開くため、体重のかかる場所が偏り、膝関節の内側に大きな負担をかけてしまいます。これによって、内側の軟骨がよりすり減りやすくなります。X脚は両膝がくっつくため、外側の負担が大きくなります。これによって、外側の軟骨がすり減りやすくなります。脚の変形によって負担のかかる関節の部位が変わるのです。

7.関節構造の損傷:ケガや病気などによって関節構造が損傷すると、変形性膝関節症を引き起こす可能性があります。例えば、半月板損傷や靭帯損傷は、関節の安定性を低下させて摩耗を促進します。前十字靭帯損傷を放置すると変形が進むスピードが早まってしまいますので注意が必要です。また、関節リウマチや痛風などは、関節内に炎症を起こして軟骨を破壊します。

以上が、変形性膝関節症の主な原因として考えられるものです。

変形性膝関節症は、完全に治すことは難しい病気であり、進行性の病気です。

しかし、膝関節の変形を予防することや、進行を遅らせる事は可能だと思います。

まずは、自分自身の膝の状態を確認し、適切な対処をしていきましょう!


変形性膝関節症の原因には色々なものがある!

ひじ

「ピザって10回言ってみて!・・・ここは?」

一時期10回クイズにハマっていた整形外科医の塗山正宏でした。


【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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