おはようございます。
東京タワーの階段を登ったら滅茶苦茶疲れた事がある塗山正宏です。
息がだいぶ上がってしまいましたね…涙。
今日のテーマは、
人工股関節置換術と階段昇降についてです。
人工股関節置換術の手術を受けた後は、リハビリを行っていきます。
手術が終わってからが本番スタートです。
手術を受けただけでは、股関節の機能は回復しません。
手術を受けて、リハビリをやってこそ股関節の機能の回復が得られます。
手術&リハビリはセット。
ここ本当に大事ですよ。
リハビリを行っていくなかで、大事なリハビリとして階段昇降の練習があります。
階段昇降が出来ないと日常生活で困ってしまいますからね。
自宅がエレベーター無しの3階とか5階に住んでるっていう人もいるかと思います。
そうなると階段昇降が出来ないと家に帰れませんよね・・・涙。
階段昇降について少し深掘りしてみましょう。
筋力が弱いうちは階段昇降は二足一段で行います。
ちなみに、
・「1つの段に乗る足が1つの足」の場合を一足一段
・「1つの段に乗る足は2つの足」の場合を二足一段
と言います。
二足一段の場合に階段昇降のやり方としては、
①階段を昇る時
健側(手術していない)の足を一段上に上げて、健側の手と足で体を引き上げて健側の足に患側(手術した)の足を揃えます。
簡単に言えば、「手術していない脚を先に上げて、手術した脚を揃える。」
②階段を降りる時
患側(手術した)の足を一段下へ出し、健側(手術していない)の手と足で体を支えて健側の足を患側の足に揃えます。
簡単に言えば、「手術した脚を先に降ろして、手術していない脚を揃える。」
人工股関節置換術の術後は、しばらく筋力が弱いため、二足一段で階段昇降を行っていきましょう。
筋力が回復してくれば、階段昇降を一足一段で行っても良いでしょう。
そして、術後早期に階段昇降を繰り返すと、股関節に過度な負荷がかかることにより筋肉痛が増強し、場合によっては術後大腿骨のステム周囲骨折の要因にもなりえますので注意しましょう。
術後早期の階段昇降の練習は程々にしておきましょう。
以上、人工股関節置換術の術後の階段昇降についてお知らせしました。
人工股関節の術後に階段昇降の練習は大事だけど、やりすぎに注意です!
「みんなで地獄の階段を昇るツアーやりますか?笑」
階段昇降で昔よりも息切れするようになってしまった整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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