おはようございます。
良好なフィジカルコンディションを保ち続けたい塗山正宏です。
今回のテーマは、
人工股関節置換術の手術に要する時間についてです。
人工股関節置換術の手術に要する時間ってどのくらいなのでしょうか?
Googleで検索してみると、2~3時間かかるって書いてあったり、1時間半~2時間って書いてあったり、1時間以内とか色々書かれていますよね。
実際の日本整形外科学会のでデータでは、最も多いのが60~90分、その次が90~120分となっております。
私の印象的には平均的に約90分くらいでしょうか。
実際、人工股関節の手術件数が多い病院では、手術時間が短くなる傾向がありますし、件数が少ない病院は手術時間が長くなる傾向があるかと思います。
というわけで、そもそも手術時間って大事なのでしょうか?
そもそも手術時間って大事なんですか??
手術時間は大事か大事じゃないかと言えば、大事です!
手術時間が長くなれば、
・出血量の増加
・血栓症のリスク
・感染症のリスク増加
・筋肉へのダメージ増加
・麻酔時間の延長による体へのダメージの増加
これらの事が起こります。
手術時間が30分と90分の患者さんでは、もちろん術後の回復が変わります。
手術時間が長くなるっていうことは、手術による身体のダメージが増えますし、麻酔している時間も長くなってしまいます。
麻酔している時間が長くなればなるほど、術後の回復に時間がかかってしまいます。
そういうわけで手術時間や麻酔時間を短くしようとする努力は必ず必要だと思います。
ただし!
ただしですよ?
もちろん手術時間が短いに越したことはありませんが、人工関節を正確に設置することが最も重要です。
手術時間がいくら短くても、人工関節が正確に設置できていなければ、本末転倒な手術になってしまいます。
手術時間が短くても、人工関節の設置が不適切な雑な手術では全く意味ないですからね。
あくまでも人工関節を正確に設置したうえで、手術時間が短いのが理想的な手術です。
私は人工関節を正確に設置したうえで、手術を早く終わらせることを常に意識しています。
その積み重ねで約30分程度で手術を終わらせることが出来るようになりました。
早い時には20分台で手術が終わることもあります。
全国的にも私と同じくらいの手術時間の先生はかなり少ないと思います。
しかし、繰り返しますが、手術時間は私にとっては一番重要ではありません。
人工関節を正確に設置することを何よりも大事にしています!
そのために手術時間が多少伸びる事があっても、正確にインプラントを設置するためには妥協してはいけません。
これからもベストの手術を目指して頑張ります!
常によりよい手術を行うために努力を続けます!
人工股関節を正確に設置したうえで、手術時間が短いのが理想の手術。
「そうそう、そこそこ!そこなんです!」
マッサージをしてもらうのが好きな整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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