おはようございます!
子供時代は国語のテストが苦手だった塗山正宏です。
今回のテーマは、
人工股関節置換術とEMSというテーマです。
今回は外来でたまに聞かれる質問です!
全国の股関節の悩みを抱えている、そこのあなた、お待たせしました!
今日もブログ読んでいただきありがとうございます。
少しでも参考になればと思い、今日も張り切っていきますよ!
人工股関節置換術とEMS
人工股関節置換術(THA:Total Hip Arthroplasty)は、変形性股関節症や関節リウマチなどによる重度の股関節の痛みや機能障害を改善するための手術です。この手術では、変形した股関節を人工の股関節に置き換えることで、痛みの軽減と関節の機能回復を目指します。
一方、EMS(Electrical Muscle Stimulation)は、電気刺激を用いて筋肉を収縮させる治療法で、筋力の向上、疼痛の緩和、リハビリテーションの促進などに利用されます。THA後のリハビリテーションにおいてEMSは有効であるとされています。EMSは、電気刺激療法の効果としては筋機能の改善、疼痛緩和、組織修復の促進、血管新生、血管透過性の促進などが報告されています。EMSは手術後の筋力低下を防ぎ、より早い回復をサポートする可能性があります。
最近の研究では、THA後の急性期にEMSを適用することで、大腿四頭筋への筋力回復が促進され、歩行速度の向上や歩行時の痛みの軽減が期待できることが示されています。これは、EMSが筋肉の活動を促し、血流を改善することで、筋機能の回復をサポートするためです。
人工股関節置換術後のリハビリテーションにおけるEMSの利点
- 筋力回復の促進: 人工股関節置換術後にEMSを適用することで、特に大腿四頭筋の筋力回復が促進されることが研究で示されています。これは、EMSが筋肉の活動を促し、血流を改善することで、筋機能の回復をサポートするためです。
- 歩行能力の向上: EMSは歩行速度の向上にも寄与します。術後急性期にEMSを行った患者は、膝伸展筋力の向上とともに、歩行速度が改善されることが報告されています。
- 疼痛の軽減: EMSは術後の痛みを軽減する効果もあります。電気刺激による筋肉の活動は、疼痛緩和に役立つと考えられています。
EMS実施時の注意点
- 安全性: EMSは安全に行うことができ、途中で中止する必要がある場合は少ないです。
- 個別化: 患者の状態に合わせて、EMSの強度や頻度を調整することが重要です。
- 継続性: 定期的なEMSの適用が、長期的なリハビリテーションの成果につながります。
まとめ
人工股関節置換術を受けた患者さんにとって、手術後のリハビリテーションは非常に重要です。
EMSを取り入れることで、より効果的なリハビリテーションが行える可能性があり、患者さんのQOL(Quality of Life)の向上に寄与する可能性があります。
EMSは自分自身で勝手に行うのではなく、理学療法士の指示に従う事が重要です。
今後も、人工股関節置換術とEMSの組み合わせによるリハビリテーションの効果について、さらなる研究が期待されます。
以上、EMSについてトークでした!
では、また今度!
人工股関節置換術の術後のリハビリで、EMSは効果が期待できる可能性が高い!
「目がおっきくなっちゃった!」
視力が歳と共に少しずつ悪くなっているような気がしなくもない整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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