膝関節127 特発性膝骨壊死

特発性膝骨壊死 膝関節

おはようございます!
アンチに負けず今日も元気に頑張るつもりの塗山正宏です。
強靭なメンタル!






今回のテーマは、

特発性膝骨壊死についてです。




塗山先生
塗山先生

今日は特発性膝骨壊死についてのトークです。

特発性膝骨壊死(大腿骨内顆骨壊死)は、膝の骨の一部が血液の供給が不足して壊死する病気です。

特発性膝骨壊死は、原因が不明なため、「特発性」と呼ばれています。

原因は不明ですが、最近では軟骨下の脆弱性骨折が原因ともいわれています。

壊死した骨は、圧迫や摩擦に耐えられなくなり、崩壊や変形を起こします。

その結果、膝関節の機能が低下し、痛みや腫れ、可動域の制限などの症状が生じます。

特発性膝骨壊死は、変形性膝関節症とよく合併し、膝の痛みを訴える患者さんに多い病気です。

特に、60代以上の高齢女性に多く見られます。

急激な痛みで発症し、夜間痛が見られることが特徴です。

大腿骨内側の部分を押すと強い痛みを感じます。

膝関節内に関節液がたまり膝が腫れてくることもあります。

保存的治療法があまり効かない強い痛みが続くことがあります。


特発性膝骨壊死の診断は、X線検査やCTやMRIなどの画像検査で診断されます。

MRIでは、骨壊死の範囲や位置、関節の変形の度合いなどが詳しく分かります。

また、骨シンチグラフィーでは、骨の代謝活動の程度が分かります。

これらの検査により、特発性膝骨壊死の病期や重症度を判断します。

特発性膝骨壊死は、以下のように4つの病期に分類されます。

特発性膝骨壊死
膝診療マニュアルからお借りしました

・ステージ1(発症期):関節の変形を認めない

・ステージ2(吸収期):骨透亮像を認める

・ステージ3(陥凹期):関節面の平坦化や陥凹を認める

・ステージ4(変性期):関節裂隙の狭小化や骨棘形成を認める



特発性膝骨壊死の治療法は、病期や症状の程度によって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。

  • 保存的治療:初期や軽症の場合は、消炎鎮痛剤や外用剤の使用、松葉杖や装具の使用、理学療法などで症状の緩和を図ります。また、膝への負荷を減らすために、体重管理や適度な運動も重要です。

  • 外科的治療:変形が進行し、保存的治療では効果がない場合には、外科的治療が必要になります。外科的治療には、骨壊死部の除去や移植、骨切り手術、人工関節置換術などがあります。手術の方法は、骨壊死の範囲や位置、関節の変形度などによって選択されます。

特発性膝骨壊死は、早期発見、早期治療が大切です。

特に早期はX線検査では異常が認められないため、痛みが続く場合にはMRI検査をしたほうが良いでしょう。

膝の痛みや不調が続く場合には、早めに専門医に受診してください。

以上、特発性膝骨壊死(大腿骨内顆骨壊死)についてお知らせしました!(笑顔)

膝の痛みが続く場合には精密検査(MRI)を検討しましょう!

梅干し

「梅干し食べてスッパマン!」


しばらく梅干しは食べていない気がする整形外科医の塗山正宏でした!

【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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