おはようございます!
冬はなかなか布団から出たくなくなる塗山です。
今回のテーマは、
人工膝関節置換術とインプラントのゆるみについてです。

インプラントのゆるみって怖いです…

詳しく説明しましょう!
人工膝関節置換術とインプラントのゆるみ:原因・症状・治療法
こんにちは。整形外科医の塗山正宏ですけど、私の事知ってますか?
人工膝関節置換術(TKA: Total Knee Arthroplasty)は、進行した変形性膝関節症に対して非常に有効な手術方法です。
人工関節は10年以上良好に機能することが多いですが、長期的な合併症として インプラントのゆるみ(aseptic loosening) が問題になることがあります。
本記事では、人工膝関節置換術後に起こり得るインプラントのゆるみについて、原因・症状・診断・治療法をわかりやすく整形外科医の塗山正宏が優しい微笑ましい笑顔で解説していきます。
1. インプラントのゆるみとは?
人工膝関節の「ゆるみ」とは、人工関節と骨の間の固定が不安定になる状態を指します。
通常、人工関節は骨セメントや骨との直接固定によって強固に設置されますが、長年の使用や骨質の低下などにより、徐々に固定力が失われることがあります。
人工関節のゆるみは、手術から10年以上経過して発生することが多いですが、場合によっては数年以内に起こる可能性もあります。
2. インプラントがゆるむ原因
インプラントのゆるみは多因子によって起こります。主な原因は以下の通りです。
- 長期使用による摩耗
- 人工関節のポリエチレン部品が長年の摩擦で摩耗し、細かい摩耗粉が骨に炎症反応を引き起こし、骨吸収を進めることがあります。
- 人工関節のポリエチレン部品が長年の摩擦で摩耗し、細かい摩耗粉が骨に炎症反応を引き起こし、骨吸収を進めることがあります。
- 骨質の低下(骨粗鬆症など)
- 骨が脆くなることでインプラントの固定が不十分になり、ゆるみにつながります。
- 骨が脆くなることでインプラントの固定が不十分になり、ゆるみにつながります。
- 手術時の設置不良
- インプラントの角度や固定性が不適切だと、早期にゆるみが生じることがあります。
- インプラントの角度や固定性が不適切だと、早期にゆるみが生じることがあります。
- 感染(感染性ゆるみ)
- 細菌感染が人工関節周囲に起こると、骨破壊が進み、インプラントがゆるむことがあります。
3. インプラントのゆるみの症状
インプラントがゆるむと、次のような症状が出てきます。
- 膝の痛み(特に歩行時や荷重時)
- 膝の腫れや熱感
- 関節の不安定感
- 歩行距離の短縮、日常生活動作の制限
症状は徐々に進行することが多く、手術直後は良好でも、数年後に痛みが出て再受診されるケースがあります。
4. 診断方法
インプラントのゆるみが疑われる場合、以下の検査を行います。
- X線検査:インプラント周囲の透亮像(骨吸収像)の有無を確認します。
- CT検査:より詳細に骨の変化やゆるみの程度を評価します。
- 血液検査:炎症反応(CRP、白血球数など)を調べ、感染性かどうかを鑑別します。
5. インプラントのゆるみに対する治療
インプラントのゆるみは自然には改善しません。そのため、症状や進行度に応じて治療が必要になります。
1. 保存療法
- 症状が軽度の場合、鎮痛薬、リハビリ、杖の使用などで対応することがあります。
- ただし、進行性であるため最終的には手術が必要になるケースが多いです。
2. 再置換術(リビジョン手術)
- インプラントを取り外し、新しい人工関節に入れ替える手術です。
- 骨欠損が大きい場合には、骨移植や特殊なインプラントを用いることがあります。
- 一般的に、再置換術は初回手術よりも難易度が高く、合併症リスクも増します。
6. インプラントを長持ちさせるためにできること
- 体重管理:肥満は人工関節に過剰な負担をかけるため、適正体重を維持することが重要です。
- 適度な運動:水中ウォーキングや自転車など、関節に優しい運動を続けましょう。
- 骨粗鬆症の治療:骨を健康に保つことが、ゆるみの予防につながります。
- 定期的な受診:術後1年以降は定期的なX線チェックを受けることが推奨されます。
7. 参考文献
日本整形外科学会 人工関節ガイドライン
Sharkey PF, et al. “Why are total knee arthroplasties failing today?” Clin Orthop Relat Res. 2002;404:7-13.
Lombardi AV Jr, et al. “Aseptic loosening in total knee arthroplasty: incidence, prevention, and management.” J Am Acad Orthop Surg. 2011;19(1):1-12.
8. まとめ
人工膝関節置換術後の「インプラントのゆるみ」は、長期成績に影響を与える重要な合併症です。
原因としては摩耗、骨質低下、感染などがあり、症状が進行すると再置換術が必要となります。
患者さんにできることは、体重管理・骨粗鬆症対策・定期的なフォローアップです。
人工関節を少しでも長持ちさせるために、日常生活での工夫と定期的なチェックを心がけましょう。
以上、参考になりましたでしょうか!?
ではでは、またね~♪
人工膝関節置換術後は定期的な検診を受けましょう!

「ドラえもん!!」
たまにどら焼きを食べてドラえもん気分を味わいたい整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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