おはようございます。
船に長時間乗ると酔ってしまう塗山正宏です。
今回のテーマは、
人工膝関節置換術と術後の悪心嘔吐についてです。
人工関節の手術を行う際には全身麻酔を行います。
全身麻酔の副作用として術後の嘔気があります。
専門的にはPONV(postoperative nausea and vomiting)と呼ばれていて、術後の悪心・嘔吐のことです。
その発生頻度は25~30%とされています。
リスク因子としては、
などが言われています。
男性よりも女性のほうが、術後の嘔気が出やすい傾向があります。
この嘔気が続いてしまうと、リハビリが進まないため、術後の痛みよりも精神的に辛い部分があるかもしれません。
私は、術後の嘔気が少しでも出る確率が減るように、手術前から吐き気止めのお薬を使って、なるべく出ないように予防策を行っています。
もちろん手術後も吐き気止めの薬を使います。
ただ予防策をとっても、完全に防ぎきることが難しいのが現状です。
これからも少しでも嘔気がでないように、対策を立てていきたいと思います。
将来この薬を使えば、確実に嘔気が止まる薬というものが発売される事を期待します!
術後の悪心と嘔吐の予防対策は大事!
「な、な、な、なんじゃこりゃ~!!」
子供時代のお年玉は、気がついたらお母さん銀行に預けられていた整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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