格言 Season175

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― 人工関節手術後のリハビリで一番大切なこと

ハロー。整形外科医の塗山正宏です。

人工股関節置換術や人工膝関節置換術を受けられる患者さんから、

まみさん
まみさん

手術したらどれくらいで普通の生活に戻れますか?


とよく質問をいただきます。

塗山先生
塗山先生

手術はスタートライン。進む力は、あなたの一歩がつくります。

手術はゴールではなく、回復への道のりの“第一歩”に過ぎません。

ここからどれだけ前に進めるかは、術後のリハビリをどう取り組むかに大きく左右されます。


■ 人工関節手術は「痛みの解消」ではなく「動きの再構築」

人工関節置換術の目的は、関節の痛みを取り除き、歩行能力や生活の質(QOL)を改善することです。

確かに術後早期から痛みの改善を実感する方が多いですが、筋力・柔軟性・バランス能力 は手術だけでは回復しません。

特に、変形性関節症が長く続いていた方は、痛みのために筋力が低下し、歩き方のクセがついてしまっています。

この状態を「正常の身体の使い方」に戻すには、術後のリハビリテーションが不可欠 です。


■ リハビリは「毎日の積み重ね」が未来を作る

人工関節手術後のリハビリに関する研究では、継続的な運動療法が歩行速度や筋力の改善に有効 であることが示されています。(Bade MJ et al., J Orthop Sports Phys Ther, 2010)

また、術後3〜6か月の運動量が1年後の機能回復に大きく関係する と報告されています。
(Minns Lowe CJ et al., Cochrane Database Syst Rev, 2009)

つまり、

・1回の努力より、毎日の一歩

・「できる範囲の継続」が最大の効果を生む

ということです。

私が「進む力は、あなたの一歩がつくる」とお伝えする理由はここにあります。



■ 「無理なく・正しく・続ける」ことが最強のリハビリ

術後のリハビリで大切なポイントは3つです。

① 無理をしない(痛みは身体からのサイン)

痛みを我慢して行う運動は逆効果です。
痛みが強い時は休むことも、立派な治療の一部です。

② 正しいフォームで行う

人工関節に負担がかからない姿勢・動作を習得することが、
長期的な関節の寿命にも関わります。

③ 毎日少しずつ続ける

5分の体操でも、毎日なら大きな結果につながります。
「昨日の自分に1ミリ勝つ」ことを目指しましょう。


■ 誰かと比べる必要はありません

術後の回復スピードは、年齢、筋力、手術前の活動量、そしてモチベーション…

個々によって全く異なります。

外来で良く言われるのが、

私はあの人より回復が遅いのはなんでかしら?

他の人と比べる必要はありません。

個々で状態がまったく違いますから。

比べる意味がないのです。

大切なのは、

塗山先生
塗山先生

昨日の自分より一歩前に進んでいるかどうかです。

これが回復の本当の指標です。



■ 最後に ― あなたの一歩が未来を変える

人工関節手術は、痛みから解放されるための大きなチャンスです。

しかし、その先には「自分の足で歩き続ける未来」を作る作業が待っています。

だからこそ私は患者さんに伝えたいのです。

塗山先生
塗山先生

手術はスタートライン。進む力は、あなたの一歩がつくる。

その一歩が、必ずあなたの生活を変えていきます。

私は、その一歩を全力で支え続けます。




【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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