おはようございます。
起きたら身長が10㎝伸びてたら焦って仕方がない塗山です。
今回のテーマは、
変形性膝関節症と認知症についてです。

認知症って知ってますか?

認知症にはなりたくないです!
変形性膝関節症と認知症の意外な関係 〜膝だけでなく、脳にも元気を〜
うぃ~す。整形外科医の塗山正宏です。
今回は、少し意外なテーマ「変形性膝関節症と認知症」についてお話しします。
膝と脳。
一見まったく関係なさそうなこの二つですが、実は医学的には深い縁があることが近年の研究で分かってきました。
「膝が痛いから動かない」
↓
「動かないから筋力・脳の活性が低下する」
↓
「気づけば、認知機能にも影響が……!?」
こうした悪循環が起きているのです。
🦵 膝の痛みが“脳”を変える?
変形性膝関節症(Knee Osteoarthritis)は、加齢や筋力低下などにより膝関節の軟骨がすり減る病気です。
特徴的なのは「痛みで動かなくなる」こと。
しかし最近の研究では、この“動かないこと”が認知症のリスクを高めることが報告されています。
🧠 代表的な研究報告
- Shimada H, et al. Association between knee osteoarthritis and cognitive decline in older adults: a cross-sectional study. Geriatr Gerontol Int. 2014;14(4):807–813.
→ 変形性膝関節症の高齢者は、痛みのない同年代よりも認知機能スコアが有意に低いことを報告。 - Hsu CL, et al. Knee osteoarthritis and the risk of dementia: a nationwide population-based cohort study. Int J Geriatr Psychiatry. 2019;34(10):1422–1429.
→ 変形性膝関節症の患者は一般人口に比べて認知症発症リスクが約1.3倍高い。
これは、「痛み」や「運動不足」によって、脳の前頭葉や海馬の活動が低下する可能性を示唆しています。
🚶♀️ 動かないことが認知症を進める?
痛みをかばって動かない生活が続くと、以下のような影響が出ます:
| 影響 | 結果 |
|---|---|
| 筋力低下 | 膝の安定性がさらに悪化 |
| 血流低下 | 脳への酸素供給が減少 |
| 社会的孤立 | 会話・交流の減少による認知機能低下 |
| 睡眠の質低下 | 慢性痛・抑うつを悪化させる |
つまり、膝の痛みが単なる“足の問題”ではなく、全身、そして脳の健康にも波及するというわけです。
💡 膝と脳を守る「動き方」のコツ
では、どうすれば膝をいたわりながら脳も守れるのか?
ここでポイントとなるのが、「痛みを悪化させない運動」です。
🔹 オススメの運動
- 水中ウォーキング
→ 関節への負担が少なく、血流・脳活性アップにも◎。 - 椅子スクワット
→ 無理のない範囲で、太ももの大腿四頭筋を刺激。 - ノルディックウォーキング
→ 杖代わりのポールを使って、姿勢改善&脳への刺激。 - ストレッチ&深呼吸
→ リズム運動と酸素供給が、脳の覚醒に効果的。
「膝を守る運動=脳を守る運動」
という考え方が、これからの高齢者医療ではとても重要です。
🧩 痛みが強いときは無理をしない
もちろん、痛みが強い時期に「運動しろ!」と言われても難しいですよね。
そんなときは、まず痛みを取る治療を優先しましょう。
- ヒアルロン酸注射
- 消炎鎮痛薬
- リハビリによる可動域改善
- 体重コントロール
そして、必要であれば手術(人工膝関節置換術など)も有効な選択肢です。
痛みが取れることで再び活動的になり、脳への刺激が戻ってくるのです。
実際、手術後に「気分が明るくなった」「頭がすっきりする」と話す患者さんは少なくありません。
これはまさに、“膝が脳を元気にする瞬間”です。
🧓 「膝が痛いときこそ、心も動かそう」
変形性膝関節症の痛みはつらいものです。
しかし、「動かない」「外に出ない」「人と話さない」・・・これが認知症の“温床”になってしまいます。
笑い話のようですが、
「今日も痛いな…」と膝をさすりながら、「でも、歩けるだけありがたい」と笑う人ほど元気です。
実際、前向きな気持ちや社会参加も、認知症予防の大きな鍵なのです。
📚 文献紹介
- Shimada H, et al. Association between knee osteoarthritis and cognitive decline in older adults: a cross-sectional study. Geriatr Gerontol Int. 2014;14(4):807–813.
- Hsu CL, et al. Knee osteoarthritis and the risk of dementia: a nationwide population-based cohort study. Int J Geriatr Psychiatry. 2019;34(10):1422–1429.
- Egerton T, et al. Pain and mobility-related disability contribute to reduced social engagement in knee osteoarthritis. Clin Rheumatol. 2016;35(11):2853–2859.
- van der Esch M, et al. Avoidance of activity and limitations in activities in patients with osteoarthritis of the knee: the mediating role of muscle strength. Arthritis Rheum. 2007;57(1):19–25.
🌸 まとめ
変形性膝関節症の痛みは、認知症リスクと関係しています。
「痛み → 運動不足 → 認知機能低下」という悪循環が起こりやすいので要注意です。
適度な運動と前向きな心が、膝と脳を同時に守ります。
変形性膝関節症の治療は、“膝だけの問題”ではありません。
膝と脳、そして心のリハビリを、一歩ずつ進めていきましょう。
以上、参考になりましたでしょうか!?
塗山はこれからも認知症にならないように気をつけます!
変形性膝関節症は認知症のリスクを高めるので気をつけましょう!

「札幌雪祭り!」
雪が降ったら雪だるまを作りたくなる純真無垢な整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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