おはようございます!
身体が老化しないように筋トレに励む塗山正宏です。
今回のテーマは、
人工股関節置換術と深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症についてです。
人工股関節置換術の合併症のひとつに深部静脈血栓症があります。
深部静脈血栓症とは一時期エコノミークラス症候群として話題になった病気です。
深部静脈血栓症とは、
「下肢の静脈に血の塊(血栓)ができて血管をふさいでしまう病気」です。
肺血栓塞栓症とは、
「血栓が何かの拍子にはがれて、血流に乗って肺まで到達し、肺の血管をふさいでしまう病気」です。
肺の血管がふさがると、血液ガスの交換がうまくおこなわれず、呼吸困難や胸の痛みを感じるようになります。
肺血栓塞栓症を発症した場合には命を落とす場合があります。
それくらい肺血栓塞栓症は恐ろしい病気です。
ちなみに、深部静脈血栓症の発生率は20~30%、症候性肺血栓塞栓症は0.5~1%、致死性肺血栓塞栓症は0.5%というデータがあります。
では、なぜ深部静脈血栓症は発生するのでしょうか??
人工股関節置換術を行うと体内で出血が起こります。人間の体は体内で出血が起きると、体内で出血を止めるために血を固めよう、固めようという働きが出ます(専門的に言うと、凝固系の亢進)。
そうなると血が固まりやすくなり、血栓が出来やすくなるのです。
そのため、深部静脈血栓症に対して予防するのがとても大事になります。
いかに血栓が出来ないように予防するかが大切なのです。
などがあります。
ひとつの方法ではなく、様々な方法で予防することが大事です。
私は手術における出血をなるべく少なくして、さらに術後当日から離床を行うことによって、少しでも血栓症の発生リスクを下げるようにしています。
早期離床が血栓予防に有効になりますからね。
可能な限り予防するのが大事です!
深部静脈血栓症の対策は徹底的に行う!
「テニスボールで筋肉をほぐそう!」
硬くなった筋肉にはテニスボールでほぐすのが気持ちいいと感じる整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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