股関節285 変形性股関節症と腸腰筋

腸腰筋 股関節

おはようございます!
今日もなんとか目が覚めた塗山正宏です。





今回のテーマは、

変形性股関節症と腸腰筋についてです。




塗山先生
塗山先生

今回も筋肉の話をしていきましょうか!


かつみさん
かつみさん

また筋肉の話ですか!?

塗山先生
塗山先生

では、はじめていきましょう!!



全国100万人の筋肉ファンの皆様、お待たせしました!

今回はみんなが気になる腸腰筋についての話題です。

腸腰筋と書いて「ちょうようきん」です。

変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)は、股関節の関節軟骨がすり減り、関節の変形や痛みを引き起こす疾患です。

この疾患は、高齢者や長期間の股関節に対する過負荷、過度な運動による股関節の軟骨の摩耗、あるいは股関節の先天性異常により発症することが多いです。

この記事では、変形性股関節症とその予防や治療において重要な役割を果たす腸腰筋(ちょうようきん)について詳しく解説します。


変形性股関節症とは

変形性股関節症は、股関節の関節軟骨の摩耗とそれに伴う骨の変形を特徴とする慢性の疾患です。

初期症状としては、立ち上がりや歩行時の股関節の痛みや違和感が挙げられます。

進行すると、股関節の可動域が制限され、日常生活に支障をきたすようになります。

主な原因とリスク要因

  1. 年齢: 年齢を重ねることで股関節の軟骨が自然に摩耗し、変形性股関節症のリスクが高まります。

  2. 遺伝: 家族に変形性関節症の既往がある場合、遺伝的要因が影響することがあります。

  3. 過度な体重: 体重が関節にかかる負荷を増加させ、股関節の軟骨の摩耗を早めます。

  4. 外傷: 過去の股関節の外傷や手術が、後の変形性股関節症のリスクを高めることがあります。


腸腰筋の役割

腸腰筋は、大腰筋腸骨筋の2つの筋肉から成り、腰椎から大腿骨小転子に至るまで走行しています。

この筋肉群は、股関節の屈曲に関連し、歩行や立ち上がり動作において重要な役割を果たします。

腸骨筋
腸骨筋
Visible bodyからお借りしました
大腰筋
大腰筋 
Visible bodyからお借りしました




腸腰筋の機能

  1. 股関節の屈曲: 腸腰筋は股関節を屈曲させる主要な筋肉であり、歩行や階段の上り下り、座位から立位への移行などの基本的な動作に関与します。

  2. 体幹の安定: 腸腰筋は体幹の安定性を保つ役割も果たし、正しい姿勢の維持やバランスに寄与します。

変形性股関節症と腸腰筋の関係

変形性股関節症により股関節が痛みを伴うと、自然とその部分をかばうような動作が増え、腸腰筋に負担がかかります。

これが腸腰筋の過緊張や筋力低下を引き起こし、さらに痛みや動作制限を悪化させる悪循環に陥ることがあります。

腸腰筋の評価とリハビリテーション

  1. 筋力テスト: 股関節の屈曲力を測定し、腸腰筋の筋力を評価します。筋力低下が認められる場合は、強化訓練が必要です。

  2. ストレッチ: 腸腰筋の柔軟性を保つためのストレッチが重要です。適切なストレッチにより筋肉の緊張を和らげ、関節の可動域を広げることができます。

  3. 筋力強化: 腸腰筋の筋力を強化するための運動を取り入れることで、股関節の安定性を向上させ、痛みを軽減します。

リハビリテーションの具体例

腸腰筋のストレッチ

  1. 基本的なストレッチ: 床に仰向けになり、一方の膝を胸に引き寄せ、もう一方の脚を伸ばして床に置きます。この状態を30秒から1分間保持し、反対側も同様に行います。

  2. ランジストレッチ: 片脚を前方に大きく踏み出し、後ろの脚を伸ばして膝を床に近づけます。この状態で前の膝を曲げて体を前方に倒し、腸腰筋を伸ばします。左右交互に行います。

腸腰筋の強化

  1. ヒップフレクサーリフト: 床に仰向けになり、両膝を曲げて足を床につけます。片脚を持ち上げて膝を胸に近づけ、ゆっくりと元の位置に戻します。左右交互に行います。

  2. シーテッドレッグリフト: 椅子に座り、背筋を伸ばして片脚を床から持ち上げ、ゆっくりと元の位置に戻します。左右交互に行います。

変形性股関節症の予防と生活習慣

  1. 適度な運動: 適度な運動により筋力を維持し、股関節の可動域を広げることが重要です。ウォーキングや水中運動など、関節に負担をかけない運動が推奨されます。

  2. 体重管理: 適正体重を維持することで、股関節への負荷を軽減し、変形性股関節症の進行を防ぐことができます。

  3. 正しい姿勢: 日常生活において正しい姿勢を保つことで、股関節や腸腰筋への過度な負担を避けることができます。

  4. 栄養管理: 健康的な食事を心がけ、関節や筋肉に必要な栄養素を摂取することが重要です。

まとめ

変形性股関節症は、高齢者を中心に多くの人々の日常生活に影響を与える疾患です。

変形性股関節症の管理には、腸腰筋の健康維持が欠かせません。

腸腰筋の筋力強化と柔軟性の向上を図ることで、股関節の安定性を高め、痛みを軽減することができます。

適切なリハビリテーションと日常生活での予防策を講じることで、変形性股関節症の症状を軽減し、生活の質を向上させることが可能です。

定期的な運動、体重管理、正しい姿勢の維持を心がけ、腸腰筋と股関節の健康を守りましょう。

股関節のためにも腸腰筋を大事にしていきましょう!

これからも腸腰筋をよろしくお願いいたします!


股関節の健康維持には腸腰筋が大事!本当に大事!

ラーメン

「二郎系ラーメン!もやしが山盛り!」



二郎系ラーメンを食べるには勇気を振り絞らないと食べられない整形外科医の塗山正宏でした!


【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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