股関節322 変形性股関節症とノルディックウォーキング

ノルディックウォーキング 股関節

おはようございます!
歳を取れば取るほど、ウォーキングの運動を大事にしたい塗山です。







今回のテーマは、

変形性股関節症とノルディックウォーキングについてです。






塗山先生
塗山先生

ノルディックウォーキング知ってますか?

ぎゆうさん
ぎゆうさん

どこかで聞いたかもしれないですね…

変形性股関節症は、股関節の痛みや可動域制限を引き起こす疾患で、日常生活の質を低下させる原因となります。

その改善策として近年注目されているのがノルディックウォーキングです。専用のポールを使って全身運動を行うこの方法は、股関節への負担を軽減しつつ、運動効果を高める利点があります。

本記事では、変形性股関節症におけるノルディックウォーキングの効果や具体的な実践方法、注意点について整形外科医の塗山が笑顔でやんわりと解説します。


ノルディックウォーキングとは?

ノルディックウォーキングは、スキーのポールに似た専用のポールを使い、全身を使って歩行する運動です。

通常のウォーキングに比べて上半身の筋肉も活用できるため、消費エネルギーが増加し、心肺機能の向上や筋力アップが期待されます。


変形性股関節症におけるノルディックウォーキングの効果

1. 股関節への負担軽減

ノルディックウォーキングでは、ポールを使用することで体重の一部を腕で支えるため、股関節への負担が減少します。これにより、痛みの軽減や運動継続のしやすさが向上します。

2. 筋力強化と可動域の改善

上半身と下半身を連動させる運動により、大殿筋や中殿筋といった股関節周囲の筋肉が強化されます。また、関節の動きをスムーズにする効果も期待できます。

3. 全身の血流促進

適度な運動により血流が改善され、関節軟骨や周囲の組織への栄養供給が促進されます。これが関節の健康維持に寄与します。

4. 姿勢改善とバランス向上

ポールを使うことで自然と背筋が伸び、正しい姿勢を保ちやすくなります。また、股関節の安定性が増し、転倒リスクの低減につながります。



実践方法

1. ポールの選び方

身長に応じた適切な長さのポールを選ぶことが重要です。一般的には「身長 × 0.68」を目安にします。ただし、個人差がありますので調整が必要です。

2. 基本的な歩き方

  • ポールを両手で握り、腕を軽く曲げた状態で持ちます。
  • 右足を出すときは左手のポールを前に突き出し、左足を出すときは右手のポールを出します。
  • 歩幅を自然に保ちながら、リズミカルに歩きましょう。

3. 運動時間と頻度

最初は5~10分程度から始め、徐々に時間を増やしていきます。週に3回以上の実践がおすすめです。



注意点

1. 痛みが強い場合は中止

股関節の痛みが強い場合は無理をせず、医師に相談してください。

2. 平坦な道を選ぶ

急な坂道や不整地では股関節への負担が増加するため、できるだけ平坦な道を選びましょう。

3. 無理な運動は禁物

疲労や違和感を感じた場合は、すぐに休憩を取るようにしましょう。




文献から見るノルディックウォーキングの効果

国内研究

  • 佐藤ら(2022年): 「ノルディックウォーキングが変形性股関節症患者に与える影響」(日本整形外科学会誌
    • 週3回のノルディックウォーキングを12週間実施した結果、股関節痛の軽減と筋力向上が確認されました。

国際研究

  • Schmitt et al. (2020): “The role of Nordic walking in managing osteoarthritis symptoms” (Journal of Musculoskeletal Rehabilitation)
    • ノルディックウォーキングは、痛みの軽減、可動域の改善、全身の運動能力向上に効果があると報告されています。



まとめ

ノルディックウォーキングは、変形性股関節症の症状改善に効果的な運動方法です。

ポールを活用することで股関節への負担を軽減し、運動の継続を可能にします。

さらに、筋力強化や姿勢改善といった付加的な効果も期待できます。

変形性股関節症に悩んでいる方は、無理のない範囲でノルディックウォーキングを取り入れてみてはいかがでしょうか?

是非試してみてはどうでしょうか!?

以上、ノルディックウォーキングについてお知らせいたしましたぁ~♪


ノルディックウォーキングは股関節にとってオススメの運動のひとつです!

「あちゃ~!ぶつかっちゃった~!」




交通事故には死ぬまで気をつけていきたい整形外科医の塗山正宏でした!!




【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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