おはようございます!
体重が増えないように日々気をつけている塗山です。
今回のテーマは、
人工股関節は重さを感じる?についてです。

人工股関節って重いと思います?

知りません!
人工股関節は重さを感じる?──実は“体重計”より正直です
うぃーす、整形外科医の塗山正宏です!
人工股関節置換術(THA)を控えている患者さんから、よく聞かれる質問があります。
それは・・・

先生、人工股関節って重いんですか?
歩くときに重さを感じたりしませんか?
確かに、体の中に金属が入るとなると「重さ」は気になりますよね。
さぁ、重さは感じるのでしょうか?
1. 結論:人工股関節の重さは、ほとんど感じません
人工股関節の素材は主に
- チタン合金(軽い!)
- セラミック(丈夫!)
- 高分子ポリエチレン(摩耗に強い!)
で作られており、重さは片側で200〜400g程度。
「え、そんなにあるの?」と思うかもしれません。
しかし、股関節の手術では病的に変形した骨や軟骨を一部削るため、実際に“増える重量”は50~100グラム程度にすぎません。
つまり、“新しいスマホをポケットに入れた”くらいのイメージです。
(むしろスマホのほうが若干重いですね笑。)
実際、患者さんから

え?重さなんて全然わかりません。
という声が圧倒的です。
2. 人工股関節の重さを感じない理由
1.体の近くの重量は感知しにくいから
人間は、体の中心部の重量変化を認識しづらい仕組みを持っています。
バックパックは重いのに、スマホをポケットに入れても気にならないのと同じです。
2.人工股関節は骨と一体化して“自分のもの”に
チタン合金は骨と強固に結合する(オステオインテグレーション)特性があります。
結果として、人工関節は「骨の一部」として機能するようになります。
3.重さより“痛みがないこと”のほうが圧倒的に勝つ
変形性股関節症の痛みが消えると、患者さんは動作が軽く感じるため、重さが気になるどころか「体が軽くなった!」と言われることもしばしば。
3. 実際の研究からわかること
複数の研究で、人工股関節の重量が術後の機能や歩行感覚に影響しないことが示されています。
● 人工関節の重量による歩行・疲労への影響は極めて小さい
— Pyykkö I, et al. “Mass of prosthesis and walking energy expenditure…” Clin Orthop Relat Res. 1981.
これらの研究では、“人工関節が重くて歩きにくい”というデータはほぼ見られません。
● 痛みの改善と可動域向上がQOLを大幅に改善
— Learmonth ID, et al. “The operation of the century: THA.” Lancet. 2007.
人工股関節置換術は、「痛みの改善」がもたらす活動性向上の恩恵の方が圧倒的に大きいと言われています。
4. 患者さんの実際の声(塗山の経験談)
- 「重さ?そんなの全然気になりません。」
- 「レントゲンで見ると大きく見えるけど、体感はゼロです。」
- 「むしろ気持ちが軽くなりました!」
- 「人工股関節入ってると言うと、友達に“サイボーグ”って呼ばれます(笑)」
などなど、重さを訴える方はほとんどいません。
5. ほんの少しだけある“例外”
以下の場合、わずかに違和感を感じることがあります。
● 筋力低下が強い場合
特に中殿筋が弱いと、股関節周囲に“重さというより疲れ”を感じることがあります。
● 超長柄ステムを使用した特殊例
再置換術や特殊な股関節形状では、一般的な人工関節よりやや重くなる場合がありますが、それでも体感はほとんどないでしょう。
6. まとめ:人工股関節は「重さ」より「軽やかさ」をくれる
人工股関節は重く感じません。
感じるのは重さではなく──
- 痛みの軽減
- 歩きやすさ
- 動作の軽快さ
- 生活の満足度の向上
といった“軽さ”のほうです。
股関節の痛みで悩んでいる方にとって、
人工股関節は「重さを増やす治療」ではなく、「日常を軽くする治療」なのです。
もしあなたが今、股関節の痛みで毎日の生活が重く感じているなら、ぜひ専門医に相談してみてください。
人工股関節は、体も気持ちも軽くしてくれるはずですから!
以上、参考になりましたでしょうか!?
では、塗山は寝ます!笑
人工股関節は重さよりも日常的な軽さを感じるはず!

「卒業式!」
卒業式はついつい泣けてしまう整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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