おはようございます!
肥満にはならないように気をつけている塗山です。
今回のテーマは、
変形性膝関節症と肥満についてです。

肥満って知ってますか?

私の事ですか?汗
変形性膝関節症と肥満の関係|膝の痛みを軽減するためにできること
どうも~~~!整形外科医の塗山正宏です。
膝関係のブログはアクセス数が少ないけど、それでもめげずに頑張りますよ!
変形性膝関節症(Knee Osteoarthritis)は、中高年に多くみられる膝の代表的な疾患です。
膝の軟骨がすり減り、骨が変形していくことで、痛みや腫れ、可動域制限を引き起こします。
その発症や進行に強く関係している因子の一つが「肥満」です。
今回は、肥満と変形性膝関節症の深い関係、体重コントロールの重要性、そして実践的な改善法について、整形外科医の塗山正宏が文献と笑顔を交えて解説します。
1. 肥満は膝にどれほどの負担を与えるのか?
歩行時、膝関節には体重の約3〜4倍の力がかかるといわれています(Andriacchi et al., 2003)。
つまり、体重が1kg増えると、膝には約3〜4kgの追加負荷がかかる計算です。
階段昇降時にはさらに負荷が増え、膝に体重の6〜8倍もの力が加わることもあります。
このため、肥満は膝の関節軟骨や半月板に過剰なストレスを与え、変形性膝関節症を進行させる大きな要因となります。
2. 肥満と変形性膝関節症の発症リスク
● 発症リスクが数倍に上昇
Framingham研究(Felson et al., Ann Intern Med, 1988)では、
BMI(体格指数)が27以上の女性は、BMIが25未満の女性に比べて変形性膝関節症の発症リスクが約3倍高いと報告されています。
また、男性でも同様の傾向があり、肥満は性別を問わず変形性膝関節症の主要な危険因子です。
● 体重減少で痛みが改善
Messierら(Arthritis Rheum, 2005)は、体重を5〜10%減少させるだけで膝の痛みや機能が有意に改善すると報告しています。
特に減量と運動療法を組み合わせることで、軟骨への負担軽減と筋力強化の両面から症状の改善が期待できます。
3. 肥満が変形性膝関節症を悪化させるメカニズム
肥満による影響は、単に「重いから負担がかかる」というだけではありません。
近年の研究では、代謝的要因や炎症性サイトカインの関与も明らかになっています。
| メカニズム | 内容 |
|---|---|
| 機械的負荷 | 体重増加により膝関節の圧縮ストレスが増大し、軟骨の摩耗が進む。 |
| 炎症性物質の影響 | 脂肪組織から分泌される「レプチン」「TNF-α」「IL-6」などのサイトカインが関節内炎症を誘発。 |
| 筋力低下 | 肥満によって運動量が減少し、大腿四頭筋の筋力低下が進行。結果として膝の安定性が低下。 |
このように、肥満は機械的にも生化学的にも膝関節に悪影響を及ぼすのです。
4. 減量による効果的な改善
1. 体重5kg減で膝の負担は15〜20kg軽減
前述の通り、歩行時には体重の3〜4倍の力が膝にかかります。
そのため、体重を5kg減らすだけで膝への負担が15〜20kg軽減する計算になります。
2. 症状改善の目安
臨床的には、体重の5〜10%の減量が症状改善に有効とされています(Messier et al., 2013)。
たとえば体重70kgの方なら、3.5〜7kgの減量を目標にすると良いでしょう。
3. 減量のコツ
- 炭水化物をやや控えめにし、たんぱく質と野菜中心の食事へ
- 毎日15〜30分のウォーキングまたは水中ウォーキング
- 無理なダイエットではなく、継続できる生活習慣改善を重視
5. 変形性膝関節症の患者さんにおすすめの運動
肥満解消のための運動では、膝に過度な負担をかけないことがポイントです。
以下のような運動が推奨されます。
| 運動の種類 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 水中ウォーキング | 浮力で関節負荷が軽減し、筋力維持にも効果的 | 水温は30℃前後が理想 |
| エアロバイク | 座位での有酸素運動。膝の曲げ伸ばしが軽度。 | サドルの高さを調整し、膝の屈曲を過度にしない |
| 太もも前側(大腿四頭筋)トレーニング | 膝の安定性を高める | 無理な重りを使わず、自重で行う |
| ストレッチ | 関節可動域を保ち、筋の柔軟性を維持 | 痛みが出ない範囲で実施 |
6. 医学的根拠のある肥満対策のまとめ
- 体重の5〜10%の減量で症状が改善する
- 減量+運動療法が最も効果的
- 食事制限だけではなく、筋肉を動かすことが重要
- 体脂肪が減ることで炎症物質も減少し、関節内環境が改善
7. 参考文献
Felson DT, et al. Obesity and knee osteoarthritis: the Framingham Study. Ann Intern Med. 1988;109(1):18–24.
Messier SP, et al. Weight loss reduces knee-joint loads in overweight and obese older adults with knee osteoarthritis. Arthritis Rheum. 2005;52(7):2026–2032.
Messier SP, et al. Effects of intensive diet and exercise on knee joint loads, inflammation, and clinical outcomes in overweight and obese adults with knee osteoarthritis. JAMA. 2013;310(12):1263–1273.
Andriacchi TP, et al. Biomechanics of walking in obese individuals. J Biomech. 2003;36(12):1897–1904.
8. まとめ
変形性膝関節症と肥満の関係は非常に密接です。
肥満による膝への負担は、体重増加だけでなく炎症や筋力低下など複合的な要因で進行します。
しかし、適切な体重コントロールとリハビリ運動を続けることで、膝の痛みを軽減し、進行を遅らせることが可能です。
整形外科医として、私は患者さんにこう伝えています。
「少しの減量が、膝の未来を大きく変える」
焦らず、毎日少しずつ。
継続することが、何よりの治療です。
継続は力なり。
偉大な言葉ですね。
以上、参考になりましたでしょうか!?
では、さらば!
体重をコントロールすることで膝の痛みを和らげる事ができる!

「ロールケーキって美味しいですよね!」
ロールケーキを食べると幸せを感じる気がする整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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