おはようございます!
脚は大きな怪我をしたことがない塗山正宏です。
今日のテーマは、
変形性股関節症と跛行についてです。
変形性股関節症の代表的な症状として、「跛行」があります。
跛行と書いて、「はこう」と読みます。
跛行とは足をひきずって歩く状態のことです。
歩容に異常をきたしている状態です。
変形性股関節症に伴う跛行には、様々なタイプがあります。
①痛みによる逃避跛行・有痛性跛行
股関節の痛みがある脚に体重をかけないようにするために、痛みのない脚を軸足にして歩く状態。
②股関節の左右の脚長差による墜落性跛行
股関節の軟骨が摩耗することにより、徐々に下肢が短縮していきます。そのために脚長差が出てきます。左右の脚長差が大きくなってくると、片方の足が地面に着く際に、墜落するように歩く状態。
③股関節の外転筋力の低下による跛行
変形性股関節症が進行すると徐々に中殿筋などの外転筋力が落ちていきます。外転筋の筋力低下が起きると片脚で立ったときに、骨盤が左右に揺れて歩く状態。
④股関節の可動域制限による跛行
変形性股関節症が進行すると股関節の可動域が徐々に狭くなっていきます。股関節の可動域が狭くなってくると、一歩一歩の歩幅が狭くなってしまい、非常に狭い歩幅で歩く状態。
このように変形性股関節症に伴う跛行には色々なタイプがありますが、基本的には変形性股関節症が進行してくると、徐々に跛行が出てくるので要注意です。
跛行が長期間続くと、腰や膝や足首など他の部位に影響が出てきます。
自分自身では気が付かなくても、他人から歩容の異常を指摘されることもあります。
というわけで、他の関節に悪影響を出さないためにも、跛行が出始めたら変形性股関節症の治療をしっかり行ったほうが良いでしょう。
変形性股関節症による跛行が出てきたら要注意!
「カロリーの王様 メロンパン」
大人になってからメロンパンを食べる機会は殆どなくなった整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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