股関節170 人工股関節のセメントレスステムの種類

股関節置換術とセメントレスステム 股関節

おはようございます。
パソコンのブラインドタッチは割と得意な塗山正宏です。
大学生の時にMSNチャットで鍛えましたからね笑。



本日のテーマは、

人工股関節のセメントレスステムの種類についてです。


人工股関節の大腿骨に挿入されるインプラントは、「ステム」と呼ばれています。

ステムには、大きく分けるとセメントを使用しないセメントレスステムとセメントを使用するセメントステムがあります。

日本全体の市場では約8割程度は「セメントレスステム」が使用されています。

そのセメントレスステムにも色々な種類があります。

Khanujaによるステム分類

よく学会で使用されるステムの分類です。

一口にセメントレスステムと言ってもこのように色々なタイプがあるわけです。

ステムは、長さも形も変わります。

どれを使用するか、基本的には患者さんの大腿骨の形態に応じて使い分けます。

さらにそのステムの使い分け方として、医師個人の考え方や好みなどの要素が加わります。

ちなみに、私は主に1番のSingle wedgeのタイプを使用することが多いですね。



ここで、セメントレスステムの特徴についてのおさらいです。

セメントレスステムは、大腿骨の中空部分にピッタリと合わせたサイズで挿入されます。

そのため、大腿骨との密着性が高めることによって、初期固定力を良好にします。

また、表面には多孔質のコーティングが施されており、これが骨との結合を促進します。

時間と共に、骨がコーティングの隙間に入り込んでいき、最終的には骨とステムが一体化します。

このような骨反応を生物学的固定(biological fixation)と呼んでいます。


そして、セメントレスステムの最大のメリットは、長期的な安定性が高いことです。

骨と一体化したステムは、骨と同じように負荷を分散させることができるため、緩みや変形のリスクが低くなります。

また、骨セメントを使わないことで、セメント由来の感染やアレルギー、炎症などの合併症を防ぐことができます。

長期的にセメントレスステムが機能するには、手術時に大腿骨に適切なサイズのステムを入れることが重要です。

サイズが小さすぎると初期固定力が不十分で緩みやすくなりますし、サイズが大きすぎると大腿骨を削りすぎて骨折を起こしてしまう可能性があります。

また、生物学的固定が完全に成立するまでは無理な負荷をかけないように注意する必要があります。

トラブルを回避するためにも、術後早期に人工股関節に過度な負荷がかかる動きは控えるようにしましょう!

セメントレスステムの場合は、術後早期からなんでもしていいわけではありませんので気を付けていきましょう。

というわけで、セメントレスステムについて御紹介させていただきました!


セメントレスステムにも色々な種類がある!

「今日はリモートワークです。」

リモートワークは基本ない仕事スタイルの整形外科医の塗山正宏でした。



【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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