おはようございます。
中学3年生以来骨折はしたことがない塗山正宏です。
もう骨折はしたくないな~~~♪
今日のテーマは、
大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折についてです。
なんだか難しい名前の骨折ですね笑。
大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折は、英語では「Subchondral Insufficiency Fracture」と表記され略して「SIF」と言われています。
骨折には強い外力によって発生する通常の骨折以外に、微小な力が繰り返し加わり続けることによって起こる骨折があります。
この骨折はストレス骨折(Stress fracture)と呼ばれています。
ストレス骨折には、
・疲労骨折
・病的骨折
・脆弱性骨折
の3種類あります。
骨粗鬆症に伴う骨折は、脆弱性骨折に分類されます。
脆弱性骨折のひとつして、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折があります。
大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折は、1996年に提唱された疾患の概念です。
大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折は、急速破壊型股関節症と類似した病態と考えられています。
高齢者の女性に多くみられ、脆弱性骨折のため、骨粗鬆症と関連していると考えられています。
股関節を捻ったり、長距離を歩いたりなど軽微な負荷が加わった際に発症すると言われていますが、明らかな原因がない場合もあります。
レントゲン写真では大腿骨頭壊死症と似ており、大腿骨頭の圧壊を認めます。
レントゲン検査では異常を認めない場合でも、MRIで診断がつく場合があります。
MRIでは、大腿骨頭壊死の画像と似ているため、注意が必要です。
治療としては、大腿骨頭の圧壊が軽度で痛みもそれほど強くなければ鎮痛薬や杖などを使用して安静に保つ保存的治療を行います。
しかし、大腿骨頭の圧壊が進行し、股関節の痛みが強く、歩行が困難になるようであれば、人工股関節置換術の手術を検討する必要があります。
以上、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折についてお伝えしました。
高齢者で急に股関節が痛くなったら要注意です!
「吾輩は猫にゃ。」
甘いものも辛いものも好きな整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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