おはようございます!
来世はなんの動物で産まれてくるか楽しみにしている塗山です。
カブトムシかな…笑
今回のテーマは、
人工膝関節置換術後の階段昇降についてです。
階段昇降って膝に来ますよね…
私、階段昇降キライです…
人工膝関節置換術後の階段昇降について
やっほー!整形外科医の塗山正宏です。
今日は、「人工膝関節置換術後の階段昇降」についてお話しします。
手術後のリハビリや日常生活で階段の上り下りは避けて通れない動作の一つですが、正しい方法を学び、徐々に筋力を回復させることで、安全に階段を使えるようになります。
それでは、始めていきましょ~!
階段昇降が重要な理由
人工膝関節置換術後のリハビリにおいて、階段昇降は非常に重要です。
階段を昇り降りすることは、日常生活で頻繁に行われる動作であり、これをスムーズに行えるようになることが、安定した生活を送るための鍵となります。
また、階段昇降は膝の筋力と関節の安定性を向上させる効果があります。
手術直後の段階での注意点
手術直後は、膝がまだ安定しておらず、腫れや痛みがあるため、階段を無理に使用することは避けましょう。
術後の数日から1週間程度は、通常、平地での歩行練習に重点を置き、膝の安定性を高めることが優先されます。
医師や理学療法士からの指示があるまでは、階段の使用は控えることが重要です。
階段昇降の開始時期
階段昇降を始めるタイミングは、個人の回復状況によりますが、多くの場合、手術後2~4週間目から始めることが一般的です。
早くても術後1週間以降でしょう。
この時期には、リハビリによってある程度の筋力が回復し、膝の可動域も改善していることが期待されます。
術後早期の階段昇降の練習量はなるべく抑えましょう。
練習のしすぎは膝関節に過度な負担がかかる可能性がありますので要注意です。
階段昇降を始める際には、必ず理学療法士と一緒に行い、正しい方法を学びましょう。
階段昇降の正しい方法
人工膝関節置換術後の階段昇降には、以下のような基本的な方法があります。
- 上り階段の場合:
- 非術側の脚を先に上げる: 非術側(手術を受けていない方)の脚を最初に持ち上げます。これにより、術後の膝にかかる負担を軽減できます。
- 次に術側の脚を上げる: 次に、手すりをしっかりと持ちながら、術側の脚を同じ段に上げます。
- 手すりの使用: 必ず手すりを使用し、バランスを取りながらゆっくりと動作を行います。
- 下り階段の場合:
- 術側の脚を先に下ろす: 下りる際は、術側(手術を受けた方)の脚を先に下ろします。これにより、より強い脚で支えながら、負担を軽減できます。
- 次に非術側の脚を下ろす: 術側の脚が下りた後、非術側の脚を同じ段に下ろします。
- 手すりの使用: 上りと同様に、必ず手すりを使用し、バランスを保ちながら慎重に動作を行います。
階段昇降の練習方法
- シミュレーション: 初めての階段昇降の練習は、理学療法士とともに行い、手すりのある練習用階段でシミュレーションを行います。これにより、正しいフォームとバランスを習得できます。
- 段数を少なく: 最初は2~3段の階段で練習を開始し、慣れてきたら徐々に段数を増やしていきます。
- 片方の脚での練習: 両脚を使った階段昇降が難しい場合、まず片方の脚(非術側)でステップアップの練習を行い、筋力を鍛えます。
- 継続的な練習: 毎日の生活の中で、少しずつ階段を使う練習を継続することで、筋力とバランス感覚が向上します。
階段昇降時の注意点
- 痛みの確認: 階段昇降時に痛みがある場合は無理をせず、一旦中止してください。痛みが続く場合は、医師や理学療法士に相談しましょう。
- 無理をしない: 階段を使う際は、焦らずゆっくりとしたペースで行いましょう。急ぐことは、転倒や再手術のリスクを高める原因となります。
- 適切な靴: 階段昇降時には、クッション性のある靴を履くことをおすすめします。適切な靴は、膝にかかる衝撃を軽減し、安定性を高めます。
まとめ
人工膝関節置換術後の階段昇降は、リハビリの重要な一環です。
正しい方法とペースで練習を進めることで、安全に階段を使えるようになります。
階段昇降の練習は重要なリハビリですが、術後早期は階段昇降の練習は少なめにしましょう。
練習のやりすぎは膝関節に過度な負担がかかる可能性があるためです。
過度な負担がかかることによって、膝周囲の痛みが増強してしまいます。
徐々に筋力が回復してきてから、徐々に練習の頻度を増やしていくのが重要です。
そうです、徐々に増やす事がとても重要です。
手術後の生活をより快適にするために、理学療法士や医師と相談しながら、無理なくリハビリを続けていきましょう!
そう、無理なくやっていきましょうか!
人工膝関節置換術後の階段昇降は無理なく徐々に練習していきましょう!
「ぼく、スイカです。」
スイカよりはSuicaを使う頻度が多い整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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