おはようございます!
太ももの筋肉は生きていくうえで重要だと思っている塗山です。
大腿四頭筋!!

ふとももの筋力って大事なんですよ。

脚がだいぶ細くなってきたわ…涙
変形性膝関節症とセッティング:効果的な治療と予防のために
こんにちわ~!
整形外科医の塗山正宏で~す。
今日も元気に始めていきますよ~!
変形性膝関節症は、加齢や関節への負担によって膝関節の軟骨が摩耗し、痛みや運動機能の低下を引き起こす疾患です。
その治療や予防にはリハビリテーションが重要な役割を果たします。
その中でも、「セッティング」と呼ばれるリハビリテーションの基礎的な運動は、膝関節の安定性と機能回復を目指す上で欠かせません。
本記事では、セッティングの具体的な方法や効果、研究データを交えながら整形外科医の塗山正宏が解説します。
1. セッティングとは?
セッティング(setting exercise)は、膝を伸ばした状態で大腿四頭筋を収縮させる単純な運動で、膝関節の筋力強化や安定性向上を目的としたリハビリテーションの一環です。
① 基本的な方法
セッティング運動は、以下のように行います:
- 仰向けになり、膝を伸ばした状態で床やベッドの上に横たわる。
- 膝の下に丸めたタオルやクッションを置く。
- 大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を収縮させて、タオルを膝で押しつぶすように力を入れる。
- 5~10秒間収縮を維持し、その後ゆっくりと力を抜く。
- これを10回程度繰り返す。
② 効果
- 大腿四頭筋の強化:膝関節の安定性を保つためには大腿四頭筋は必要不可欠です。
- 血流促進:関節周囲の血流を改善し、炎症や痛みを軽減します。
- 関節可動域の改善:硬くなった関節周囲の組織を柔らかくする。
2. セッティングが変形性膝関節症に有効な理由
変形性膝関節症の主な問題点は、膝関節の不安定性や筋力低下による負担増加です。
セッティングは、これらの問題に対処するための効果的な方法として注目されています。
①筋力低下の改善
変形性膝関節症では、大腿四頭筋の筋力低下が痛みの増加や機能低下と関連しています。
セッティング運動を行うことで、筋力を効率的に回復させることができます。
②痛みの軽減
セッティング運動は低負荷で行えるため、膝関節に過剰なストレスをかけることなく痛みを軽減します。
これにより、患者は日常生活での動作をよりスムーズに行えるようになります。
③運動習慣の促進
セッティングは簡単に行えるため、自宅での継続的な運動習慣を促進します。
これにより、長期的な関節機能の維持が期待できます。
3. セッティング運動を行う際の注意点
① 適切な負荷の調整
初めは軽い力で始め、痛みがない範囲で行いましょう。無理をすると、膝関節に負担がかかる可能性があります。
②医師や理学療法士の指導を受ける
適切なフォームで運動を行わないと、効果が減少するだけでなく、逆に症状を悪化させるリスクもあります。専門家の指導を受けることが大切です。
③他のリハビリテーションとの併用
セッティング運動だけでなく、膝関節の可動域を広げる運動や下肢全体の筋力強化運動を組み合わせることで、より良い結果が得られます。
4. 関連文献
- Tanaka, R., & Ozawa, J. (2019). Effectiveness of Quadriceps-Strengthening Exercises for Knee Osteoarthritis. Journal of Physical Therapy Science, 31(3), 234-240.
→ 大腿四頭筋を強化する運動は、変形性膝関節症の痛みの軽減や機能改善に有効であると報告されています。 - Bennell, K. L., Dobson, F., & Hinman, R. S. (2014). Exercise in osteoarthritis: Moving from prescription to adherence. Best Practice & Research Clinical Rheumatology, 28(1), 93-117.
→ セッティングのような低負荷運動は、変形性膝関節症患者の運動継続性を高め、効果的な管理手法として推奨されています。
5. まとめ
セッティング運動は、変形性膝関節症の痛みを軽減し、機能改善をサポートする安全かつ効果的な方法です。
自宅で簡単に行えるため、多くの患者さんにとって取り入れやすいリハビリ方法と言えます。
医師や理学療法士と相談しながら、日常生活の一部として取り入れてみてください。
というわけで、大腿四頭筋を鍛え続けよう!
頑張りましょう!
変形性膝関節症にはセッティングの運動が有効!

「甲子園球場!!」
来世では甲子園球児になる予定の整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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