おはようございます!
体力の回復が年々悪くなっている気がする塗山正宏です。
やっぱり歳には勝てないんですかね・・・?涙
今回のテーマは、
人工股関節置換術と深部静脈血栓症です。
人工股関節置換術の合併症のひとつに深部静脈血栓症があります。
深部静脈血栓症とは一時期エコノミークラス症候群として話題になった病気です。
元サッカー日本代表の高原直泰がエコノミークラス症候群になって、世間でかなり注目された時期がありました(かなり昔の話題かもしれませんが笑)。
深部静脈血栓症とは、「下肢の静脈に血の塊(血栓)ができて血管をふさいでしまう病気」です。
血栓が何かの拍子にはがれて、血流に乗って肺まで到達し、肺の血管をふさいでしまうのが肺血栓塞栓症です。
肺の血管がふさがると、血液ガスの交換がうまくおこなわれず、呼吸困難や胸の痛みを感じるようになります。
肺血栓塞栓症を発症した場合には命を落とす場合があります。
それくらい肺血栓塞栓症は恐ろしい病気です。
では、なぜ深部静脈血栓症は発生するのでしょうか??
人工股関節置換術を行うと体内で出血が起こります。人間の体は体内で出血が起きると、体内で出血を止めるために血をどんどん固めよう、固めようという働きが出ます(専門的に言うと、凝固系の亢進)。
そうなると血が固まりやすくなり、血栓が出来やすくなるのです。
そのため、深部静脈血栓症に対して予防することがとても重要になります。
いかに血栓が出来ないように予防するかが大切なのです。
予防方法にはいくつかあります。
ちょっと具体的な対策を挙げてみましょう。
などがあります。
ひとつの方法ではなく、様々な方法で予防することが大事なのです。
私は術後当日から離床を行うことによって、少しでも血栓症の発生リスクを下げるようにしています。
早期離床が血栓予防に有効になりますからね。
手術を受ける皆さんは、手術が終わって麻酔が覚めたら、深呼吸と両方の足首をパタパタと上下に動かしてください。
これだけでも血栓症の予防になりますからね。
宜しくお願い致しますね!
みなさん、理解できましたか!?ではでは、さよなら~♪
深部静脈血栓症を起こさないように色々と対策するのが大事!
ハートは熱く、頭はクールに。
Cool head and warm heart.という言葉が好きな整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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