おはようございます。
普段は滅多に白衣を着なくなった塗山正宏です。
今回のテーマは、
APS療法と細胞治療についてです。
現在、再生医療の治療の選択肢として、APS療法の注射を行っています。
APS注射は再生医療とよく言われていますが、実際には細胞治療(Cell therapy)と呼ぶのが正しいと言われています。
簡単に言えば、自分自身の細胞を使った治療ということですね。
というわけで、APS療法は主に膝関節に行っていますが、股関節や足関節にも行っています。
変形性膝関節症の病期分類
Grade 0:正常
Grade Ⅰ:関節裂隙狭小のないわずかの骨棘形成 , または軟骨下骨硬化
Grade Ⅱ:関節裂隙狭小(25% 以下)あるも骨変化なし
Grade Ⅲ:関節狭小(50%~75%)と骨棘形成 , 骨硬化像
Grade Ⅳ:骨変化が著しく,関節裂隙狭小(75% 以上)を伴う
APS療法はGrade Ⅲまではある程度効果が期待できると思います。
変形が進行し、Grade Ⅳになると関節軟骨が消失しており、変形が重度であるためAPS注射は効果があまり期待できないと言われていました。
しかし、最近わかってきたのはGrade Ⅳの状態でも一定の確率でAPS注射が効く患者さんもいるようです。
ただし、長期間効果が出るかと言えば難しいかもしれません。
やはり、Grade ⅣでO脚が強い場合には、人工膝関節全置換術を考えたほうがいいでしょう。
変形が重度になる前にAPS療法を行うことが重要。
「鶏むね肉はタンパク質の宝箱!」
基礎代謝が低下しないように気にしている整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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