おはようございます。
平日は基本節制していますが、休日は割と大食いする傾向があるフードファイターの塗山正宏です。
今回のテーマは、
人工膝関節置換術と金属アレルギーについてです。
手術を受ける人のなかには、金属アレルギーがある人がいると思います。
そもそも金属アレルギーってなんですか?
わかりました!
金属アレルギーについて少し説明してみましょう!
金属アレルギーとは、金属に含まれる成分に対して免疫系が過剰に反応することで起こるアレルギー反応のことです。
金属アレルギーは遅延型アレルギー反応と呼ばれるタイプで、接触した金属から放出されたイオンが皮膚や組織の細胞と結合して抗原となり、感作されたリンパ球が標的組織に攻撃を仕掛けることで炎症を引き起こします。
この反応は接触後数時間から数日かけて発現するため、遅延型と呼ばれます。
金属アレルギーの原因として多いのは、ニッケル、次にコバルトとクロムです。
ステンレス合金はクロムやニッケルを含みます。
コバルトクロム合金はコバルトとクロムを含みます。
私自身は、基本的に金属アレルギーが起きない素材の人工膝関節のインプラントを選択することが多いですね。
具体的にはチタン合金やポリエチレンになります。
人工膝関節のインプラントはコバルトクロム合金が選択されるケースが多かったりしますので、金属アレルギーがある方は要注意です。
必ず手術前に担当医師に金属アレルギーがあることを伝えておきましょう。
手術が終わってから、「実は金属アレルギーがあります!」となってからでは遅いですからね。
もし、金属アレルギーを起こしてしまった場合には治療が必要になります。
治療方法としては、
- 薬物療法:ステロイドや抗ヒスタミン剤などの薬を内服または注射して、炎症やアレルギー反応を抑えます。重篤な場合はステロイドパルス療法や免疫グロブリン療法などが行われることもあります。
- 外科的治療:金属アレルギーの原因となった人工関節を取り除くことで、アレルゲンを除去します。その後、別の素材で再手術を行うことになります。
このような治療方法があります。
出来れば金属アレルギーは起きてほしくないですよね。
ちなみに、今まで私が手術を行った患者さんで実際に金属アレルギーを発症したケースはありません。
もし仮に金属アレルギーがあると思っている方も、御心配なく手術は受けることが可能ですので、御安心ください!
金属アレルギーがあっても、人工膝関節の手術を受ける事は可能。
「お蔵入りになったあなたの秘話お待ちしています」
お蔵入りのエピソードは墓場まで持っていく整形外科医の塗山正宏です。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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