格言 Season198

リハビリ 格言

― 整形外科医・塗山正宏が考える“医療の本質” ―

こんにちは。整形外科医の塗山正宏です。

医療に携わっていると、
どうしても「手術」や「治療」という瞬間に意識が集中しがちです。

  • 手術が成功したか
  • 痛みが取れたか
  • 数値が改善したか

どれも重要で、決して軽視できるものではありません。
しかし私は、診療の中で次のような考えを大切にしています。

塗山先生
塗山先生

治療は点、回復は線、人生は面。
私は線を支える役目です。




■ 治療は“点”に過ぎない

手術や注射、投薬といった医療行為は、時間軸で見れば“”です。

  • 手術は30分~1時間
  • 外来診療は数分
  • 処置も一瞬で終わる

しかし、その“”だけで人生が変わるわけではありません。

医療が関わるのは、
あくまで回復のきっかけとなる一瞬なのです。


■ 回復は“線”として続いていく

手術のあと、患者さんの生活は続いていきます。

  • リハビリをする
  • 少しずつ歩く距離を伸ばす
  • できることを増やしていく

この積み重ねが、回復という“”を作ります。

そしてこの線は、医療機関の外、つまり日常生活の中で伸びていきます。

だからこそ、一度の治療だけで完結するものではありません。


■ 人生は“面”として広がっている

患者さんの人生は、

  • 家庭
  • 仕事
  • 趣味
  • 人間関係

さまざまな要素が重なり合った“”として存在しています。

関節の痛みひとつでも、

  • 外出が減る
  • 人と会う機会が減る
  • 活動範囲が狭くなる

といった形で、この“”に影響を与えます。

逆に言えば、回復が進めば、人生全体が再び広がっていきます。


■ 医師の役割は“線を支えること”

私は、医師の役割をこう考えています。

  • 点としての治療を正確に行う
  • 回復の道筋を示す
  • 無理のないペースを提案する

つまり、回復という“線”が途切れないように支えることです。

線がしっかり続けば、やがて人生という“”が自然と広がっていきます。


■ 患者さんと一緒に作る回復の線

回復の線は、医師だけでは作れません。

  • 患者さんの日々の努力
  • 小さな一歩の積み重ね
  • 続ける意志

これらがあって初めて、線は前へ伸びていきます。

私はその隣で、

  • 方向を示し
  • 不安を減らし
  • 必要な支えを提供する

そんな存在でありたいと思っています。



■ まとめ

塗山先生
塗山先生

治療は点、回復は線、人生は面。
私は線を支える役目です。

医療は、人生のすべてを変えるものではありません。

しかし、回復の線を支えることで、人生という面に大きな変化をもたらすことができます。

その一歩一歩を大切にしながら、これからも患者さんと一緒に歩んでいきたいと思います。

これからも塗山が全力で頑張ります。





【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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