おはようございます。
朝起きたら、脚が凄い伸びてて9頭身になってたらどうしようと不安になる塗山正宏です。
「デルモ体型!」
今日のテーマは、
変形性股関節症と脚長差についてです。
変形性股関節症は病期が進行するにつれて、股関節の軟骨がすり減っていきます。
軟骨がすり減っていくと、すり減った分だけ脚の長さは短くなります。
また、大腿骨の骨頭が変形していくと、さらに脚の長さは短くなっていきます。
脚長差が1㎝を超えてくると、体感的にも脚の短さを感じるようになってきます。
ただ、脚長差と一言でいっても、器質的脚長差と機能的脚長差が存在します。
①器質的(構造的)脚長差
・大腿骨の骨折等の外傷による影響
・大腿骨の成長障害による影響
・変形性股関節症による軟骨の摩耗や骨変形による影響
②機能的脚長差
・変形性膝関節症に伴い膝が曲がっている影響
・脊柱側弯症にともなう骨盤傾斜による影響
・変形性股関節症に伴い外転拘縮、内転拘縮による影響
・偏平足などの足部の異常による影響
などが挙げられます。
脚長差がどちらの原因かによって、対処方法も変わってきます。
器質的脚長差に関しては、骨や関節の変形そのものからの影響があるため、運動療法等で改善することは基本的には難しいです。
器質的脚長差が大きい場合には、インソールの使用をしたほうがいいでしょう。
脚長差が大きい状態で生活していると、腰や膝関節などの他の関節に負担がかかり続けてしまい、二次的な障害が出てしまいます。
また、誤ったバランスでの歩行状態になり、筋力の左右差も生じてしまいます。
常に曲がった状態で歩行してしまうバランスが、身体に記憶されてしまいます。
二次的な障害が出ないようにするためにも、出来ればそれは避けたいですよね。
器質的脚長差が出てきて、歩行に支障をきたすようなら、根本的な解決策としての手術を検討したほうがいいでしょう。
また、機能的脚長差の場合には、運動療法(ストレッチによる股関節の可動域改善)を行ったほうがいいでしょう。
というわけで、脚長差は放置しないようにしましょう!
脚長差は放置しないで早めに対処しておきましょう。
「決まりては、押し出し~、押し出し~♪」
得意技はがぶり寄りの整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
コメント