膝関節141 変形性膝関節症とグルコサミンとコンドロイチン

サプリメント 膝関節

おはようございます!
プロテインを筋肉に補充するのが好きな塗山正宏です。
マッスル!!







今回のテーマは、

変形性膝関節症とグルコサミンとコンドロイチンについてです。






塗山先生
塗山先生

今回はみんなが気になるサプリメントのお話!

全国のサプリメントを愛用している皆さま、お待たせしました。

整形外科医の塗山正宏です。

今回はサプリメントに関する話を少しだけしてみましょう!

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が摩耗し、痛みや運動制限を引き起こす慢性的な状態です。

多くの人々がこの状態に苦しんでおり、軟骨の再生や関節の保護を目的として、さまざまなサプリメントが市場に提供されています。

本記事では、特にグルコサミンとコンドロイチンというサプリメントが変形性膝関節症の管理にどのような効果をもたらすかについて、整形外科医の塗山正宏の視点から解説します。

グルコサミンとは?

グルコサミンは、関節軟骨の主要な構成要素の一つであり、軟骨の弾力性や強度を維持する役割があります。

通常、グルコサミンは体内で生成されますが、加齢や関節の損傷によって生成量が減少し、軟骨の損傷が進行する可能性があります。

コンドロイチンとは?

コンドロイチンは、軟骨組織の主要な成分であり、水分を保持し、関節の衝撃吸収を助ける役割があります。

加齢や関節の炎症によって、コンドロイチンの減少が軟骨の劣化を引き起こす可能性があります。

サプリメントの摂取と膝関節症の効果

グルコサミンやコンドロイチンは、軟骨の再生や関節の保護を目的として、サプリメントとして摂取されることがあります。

多くの臨床試験や研究が、これらのサプリメントの効果について調査されていますが、結果は一貫していません。



グルコサミンとコンドロイチンの効果についての研究結果

グルコサミン

  • いくつかの研究では、グルコサミンの摂取が変形性膝関節症の症状を改善し、軟骨の減少を遅らせる可能性が示されています。
  • しかし、他の研究では、グルコサミンがプラセボ(偽薬)と同様の効果しか持たないという結果が得られています。

コンドロイチン

  • 一部の研究では、コンドロイチンの摂取が変形性膝関節症の症状を軽減する効果があると報告されています。
  • しかし、他の研究では、コンドロイチンは効果がないという結果が得られています。




変形性膝関節症のガイドラインにおいても、

サプリメントについて

推奨度D:推奨しない
・症候性の変形性膝関節症の患者では、グルコサミンやコンドロイチン硫酸が軟骨保護作用を示す場合がある


推奨度I:エビデンスがない。あるいは複数のエビデンスがあるが結論が一様でない
・グルコサミンやコンドロイチン硫酸の投与は変形性膝関節症の患者の症状を緩和させる場合がある。6 ヵ月以内に効果がみられなければ投与を中止する

とされています。


まとめると、

グルコサミンやコンドロイチン硫酸による軟骨保護作用が出る可能性あり

膝の痛みを緩和させる可能性は低い

っていうことですよね。



結論

現時点では、グルコサミンやコンドロイチンの変形性膝関節症への効果については、科学的な証拠が十分に揃っているとは言い難い状況です。

一部の研究では効果があると示唆されていますが、他の研究ではそうでない場合もあります。

したがって、これらのサプリメントを使用する際には、必ず変形性膝関節症の症状が改善するものではないという認識のうえで摂取するべきでしょう。

サプリメントはあくまでも補助的な治療方法になります。

変形性膝関節症のメインの治療方法ではないことを理解しておきましょう。

適切な運動や体重管理、生活習慣の改善など、総合的なアプローチのほうがサプリメントより断然重要です。

変形性膝関節症になってしまったら、正しい治療をしていきましょう!

サプリメントの妄信には要注意ってことです!

御理解いただけましたでしょうか?

わかりましたか~?


グルコサミンやコンドロイチンを飲んで、膝の痛みが治ったらラッキー!

パグ

「寝てませんよ、起きてますよ。」


睡眠薬がなくてもいつでもどこでも寝れてしまう整形外科医の塗山正宏でした!






【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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