おはようございます!
今日も健康的に一日を過ごしていきたい塗山です!
今回のテーマは、
変形性膝関節症とCPAK分類についてです。

CPAK分類知ってますか?

はい、知ってます。っていうのはうっそー!

ノリツッコミですか!笑
変形性膝関節症とCPAK分類
1.はじめに
どーも、整形外科医の塗山正宏です。
今日はちょっとマニアックな話をしていきますね笑。
変形性膝関節症(Knee Osteoarthritis)は、高齢者を中心に発症し、膝の痛みや可動域制限を引き起こす疾患です。
近年、膝のアライメント(骨と関節の位置関係)に着目した新たな分類法としてCPAK(Coronal Plane Alignment of the Knee)分類が提唱され、個々の患者さんに適した治療戦略の選択に役立つと考えられています。
本記事では、CPAK分類と変形性膝関節症の関連について解説し、最新の文献を参考にしながら塗山が紹介していきます。
2.変形性膝関節症とは
変形性膝関節症は、関節軟骨の摩耗、骨棘形成、滑膜炎などの変化を伴う慢性疾患です。
加齢、肥満、遺伝的要因、過去の外傷などが発症リスクを高めます。
主な症状には以下のようなものがあります。
- 膝の痛み
- 動作開始時のこわばり
- 可動域の制限
- 関節の変形(O脚やX脚)
3.CPAK分類とは
CPAK分類は、膝関節の前額面(Coronal Plane)におけるアライメントの特徴を基にした分類法で、主に以下の要素で構成されます。
- 膝の機械的軸(Mechanical Axis)
- 内反(Varus)
- 中立(Neutral)
- 外反(Valgus)
- 大腿骨遠位端と脛骨近位端の関係(JLO: Joint Line Obliquity)
- 直線的(Aligned)
- 傾斜(Oblique)
この分類により、患者さんごとの膝のアライメントを詳細に評価し、人工膝関節置換術(TKA)の計画や術式の選択に活用されます。

4.CPAK分類と変形性膝関節症の治療
CPAK分類に基づくと、膝のアライメントが治療の選択肢に影響を与えることが示唆されています。
- 保存療法
- 軽度の内反・外反変形の場合、運動療法や装具療法が有効。
- CPAK分類によるアライメント評価を基に、適切な膝装具(バリアス・バルガスブレース)を選択。
- 手術療法
- 高位脛骨骨切り術(HTO): 若年患者で内反変形が進行している場合に推奨。
- 人工膝関節置換術(TKA): CPAK分類を用いることで、術後のアライメントを最適化し、インプラントの長期耐用性向上が期待される。
5.文献紹介
- Hirschmann MT, et al. (2021). “Coronal plane alignment of the knee (CPAK) classification: a new system for describing knee phenotypes”. The Bone & Joint Journal.
- CPAK分類の詳細を説明し、TKAの計画への応用を示唆。
- MacDessi SJ, et al. (2022). “The impact of knee phenotypes on functional outcomes following total knee arthroplasty”. Journal of Arthroplasty.
- CPAK分類を用いたTKAの術後成績について検討。
- Bellemans J, et al. (2012). “The anatomic phenotype of the varus and valgus knee”. Clinical Orthopaedics and Related Research.
- 膝のアライメントが関節変性に及ぼす影響を分析。
- 膝のアライメントが関節変性に及ぼす影響を分析。
6.まとめ
CPAK分類は、変形性膝関節症の診断や治療計画において有用なツールとなりつつあります。
適切な評価と治療戦略の選択により、患者さんのQOL向上が期待できます。
今後、より多くの臨床研究を通じて、CPAK分類の有用性がさらに明確になることが期待されています。
というわけで、今回はマニアックな話をさせていただきました(笑顔)。
では、またね~♪
CPAK分類は、変形性膝関節症の治療において有用なツールになりつつあり!

「東京駅!!」
たまにプロジェクションマッピングを見たくなる整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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