膝関節198 変形性膝関節症と変形性足関節症

足関節症 膝関節

おはようございます!
キレキレダンスを踊りたいけど踊れない塗山です。






今回のテーマは、

変形性膝関節症と変形性足関節症についてです。





塗山先生
塗山先生

変形性足関節症って知ってますか?

ゆみさん
ゆみさん

良く知りません!






ちょりーす、整形外科医の塗山正宏です!

今日は膝の話をしていきますよ~♪

変形性膝関節症(knee osteoarthritis, knee OA)と変形性足関節症(ankle osteoarthritis, ankle OA)は、いずれも関節軟骨の摩耗と変性によって生じる疾患であり、高齢者を中心に多くの患者さんが罹患しています。

膝関節と足関節はどちらも荷重関節であり、一方の関節に変形や痛みが生じると、もう一方にも影響を及ぼしやすいことが指摘されています(Valderrabano et al., 2009)。

この記事では、変形性膝関節症と変形性足関節症の関係性を解説し、診断・治療について最新のエビデンスを交えて整形外科医の塗山正宏が笑顔で詳しく紹介します。



1.変形性膝関節症と変形性足関節症の関係性

1. 荷重バランスの変化がもたらす影響

膝関節と足関節は、立位や歩行時の荷重を支える重要な役割を担っています。

変形性膝関節症が進行すると、膝のアライメント(O脚やX脚)や歩行パターンが変化し、それによって足関節に異常な負荷がかかることが報告されています(Saltzman et al., 2005)。

特に、

  • O脚変形(内反膝) → 足関節の内反ストレス増大
  • X脚変形(外反膝) → 足関節の外反ストレス増大

といった影響があり、これが長期的に続くと変形性足関節症のリスクが高まると考えられています。

2. 歩行時のバイオメカニクスの変化

変形性膝関節症による歩行異常は、足関節の運動パターンにも影響を及ぼします。

例えば、膝の屈曲伸展制限があると、足関節の背屈(つま先を持ち上げる動作)に負担がかかるため、足関節の軟骨摩耗が進行しやすくなります(Zhao et al., 2018)。

さらに、変形性足関節症を合併すると、足関節の可動域が制限され、歩行時の膝の運動も不安定になります。

これにより、膝関節の痛みが悪化し、悪循環に陥る可能性があります。


2.変形性膝関節症と変形性足関節症のリスク因子

変形性膝関節症のリスク因子

  1. 加齢(関節軟骨の変性)
  2. 肥満(膝関節への荷重増加)
  3. 膝の外傷(靭帯損傷や半月板損傷)
  4. 遺伝的要因(家族歴)
  5. 長期の過剰使用(スポーツや労働負荷)

変形性足関節症のリスク因子

  1. 外傷(足関節捻挫や骨折)
    • 変形性足関節症の約70-80%は外傷後に発症する(Fong et al., 2011)。
  2. 変形性膝関節症の影響(歩行異常による足関節への負担増加)
  3. リウマチ性疾患(関節リウマチ、痛風など)
  4. 扁平足や足のアライメント異常(内反足や外反足)
  5. 加齢と肥満(関節軟骨の劣化)



3.診断方法

1. 臨床症状の評価

変形性膝関節症の症状

  • 歩行時や階段昇降時の痛み
  • 朝のこわばり(動かすと軽減)
  • 変形(O脚・X脚)
  • 関節水腫

変形性足関節症の症状

  • 足関節の腫れやこわばり
  • 立ち上がりや歩行開始時の痛み
  • 足関節の可動域制限
  • 骨棘形成による変形

2. 画像診断

  • X線(レントゲン):関節裂隙の狭小化、骨棘形成を評価
  • MRI:軟骨損傷、滑膜炎、骨髄浮腫を評価
  • CT:骨の変形や骨折後の変形を詳細に確認



4.治療法

保存療法(手術を行わない治療)

1. 運動療法
  • 変形性膝関節症:大腿四頭筋・ハムストリングスの強化(筋力低下を防ぐ)
  • 変形性足関節症:足関節の可動域訓練・バランス訓練
2. 装具療法
  • 足底板(インソール)で歩行バランスを改善
  • 膝のサポーターで負担を軽減
3. 薬物療法
  • NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)による痛みの軽減
  • ヒアルロン酸注射(膝では一般的、足関節では効果に議論あり)

手術療法

変形性膝関節症の手術
  • 高位脛骨骨切り術(HTO):若年者で変形が内側に限局している状態
  • 人工膝関節置換術(TKA):変形が重度になると人工関節の適応
変形性足関節症の手術
  • 足関節固定術:疼痛軽減効果は高いが可動域が制限される
  • 人工足関節置換術(TAA):可動域を温存できるが適応が限られる

膝関節と足関節の手術を計画する際は、歩行バランスを考慮し、段階的にアプローチすることが推奨されます(Hintermann et al., 2020)。


5.参考文献

Hintermann B, et al. (2020). Surgical treatment of ankle osteoarthritis: An evidence-based approach. Foot Ankle Surg.

Valderrabano V, et al. (2009). Knee osteoarthritis as a risk factor for ankle osteoarthritis. J Biomech.

Saltzman CL, et al. (2005). Impact of ankle osteoarthritis on knee biomechanics. Clin Orthop Relat Res.

Fong DT, et al. (2011). A systematic review on ankle injury and ankle osteoarthritis. Sports Med.

Zhao H, et al. (2018). Knee and ankle osteoarthritis: Correlation and clinical implications. J Orthop Surg Res.

6.まとめ

変形性膝関節症と変形性足関節症は密接に関連しており、膝の変形や歩行異常が足関節の負担を増やします。

変形性足関節症の主な原因は外傷ですが、膝関節の変形も影響を及ぼします。

診断にはX線やMRIを用い、膝と足関節の両方を評価することが重要です。

保存療法を第一選択とし、痛みが改善しない場合には人工関節置換術や固定術を考慮します。

膝関節の変形が出てきたら、とりあえず気をつけていきましょう!

以上、少しでも参考になれば幸いです。

では、また!!




膝関節と足関節の変形は合併する時があるので要注意です!

沢村栄治

「沢村栄治!!」



来世では沢村賞をもらう予定の整形外科医の塗山正宏でした!



【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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