膝関節82 両側同時の人工膝関節置換術

両側同時の人工膝関節置換術 膝関節

おはようございます!
大腿四頭筋の筋力維持にはこだわっている塗山正宏です。
健康寿命には脚の筋力がとても大事。



今日のテーマは、

両側同時人工膝関節置換術についてです。




変形性膝関節症に対する代表的な手術として、人工膝関節置換術があります。

両側同時の人工膝関節置換術というのは、両方の膝関節を1回の手術で人工膝関節に置換することです。

両方の膝関節の変形が強い場合には、片方だけの膝関節を手術しても、もう片方の膝関節の変形や痛みが残っているため、結局はもう片方の膝も手術する可能性が高くなります。


よく患者さんから質問されるのですが、

ひろえさん
ひろえさん

両方の膝関節を一度に手術して、リハビリは出来るのですか?

まさしさん
まさしさん

方の膝を手術してしまうと、動けないですよね?

と聞かれます。



私の答えとしては、

塗山先生
塗山先生

リハビリは問題ありませんよ。

動けますよ。

実際には、片膝の人工膝関節置換術を2回に分けて受ける場合と、両膝を同時に人工膝関節置換術をする場合とでは、合計のリハビリ期間に大きな差が出てきます。

片膝ずつ手術を行う場合に比べて、合計のリハビリ期間が約半分程度になるのは非常に大きな利点だと思います。

片膝と両膝とでは、イメージとしてリハビリの進み具合が全然違うのではないかと思ってしまいますが、実際には多少の差はありますが、大きな差はありません。

両側同時人工膝関節置換術は、2回の入院に分けて手術を行う場合に比べて、入院期間の短縮だけでなく、入院費用の軽減が期待できるのも大きなメリットです。

あとは、ストレスフルな入院生活が1回で済むというのもプラスですよね。

私自身は、このような理由から両方の膝関節の変形が強く、痛みが強い患者さんには、両側同時の人工膝関節置換術をおすすめしています。

実際、私が人工膝関節置換術を行う患者さんのおおよそ3人に1人は両膝を同時に行っています。

また、病院によっては、両側同時の手術を行っていないところが沢山あります。

むしろ両側同時を行っている病院のほうが少ないのが現状です。

片方ずつの膝しか手術ができないと思っている患者さんが、結構多くいらっしゃいます。

どんな事でも知ってるか知ってないかで大きな違いが出ますよね。

情報って本当に大事だと思います。

少しでも情報を求めている人に提供するのも私の役目かなと!



両膝の変形が強い場合には、両側同時の手術を考えても良い!

「シェー!!」

この先の人生でシェーのポーズをすることはもう無さそうな整形外科医の塗山正宏でした。



【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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