膝関節228 変形性膝関節症と下肢静脈瘤

下肢静脈瘤 膝関節

おはようございます!
まだ下肢静脈瘤は持っていない塗山です。





今回のテーマは、

変形性膝関節症と下肢静脈瘤についてです。





塗山先生
塗山先生

下肢静脈瘤って知ってますか?

みほさん
みほさん

知ってますよ!




こんにちは。整形外科医の塗山正宏ですよ~。

外来でこんな質問をよくいただくことあります。

えみこさん
えみこさん

膝が痛いんですが、足の血管もボコボコしています。関係ありますか?

かほさん
かほさん

変形性膝関節症になると、下肢静脈瘤も悪化しますか?

まるで膝と静脈がSNSでつながっているかのように思えますが、実はあながち間違いではありません。

変形性膝関節症と下肢静脈瘤は、同じ脚に起こりやすく、相互に影響しうる疾患なのです。



★変形性膝関節症とは?

膝関節の軟骨がすり減り、炎症や変形を起こす疾患。

膝関節の歩行時痛や可動域制限が出現します。

  • 50歳以降に増加
  • 女性に多い
  • 肥満・加齢・O脚がリスク
    (Felson et al., N Engl J Med, 2000)




★下肢静脈瘤とは?

静脈弁の機能不全により、血液が逆流し、足の表在静脈が拡張する疾患。

  • ふくらはぎの血管の蛇行・浮き出し
  • 重だるさ、むくみ、こむら返り
  • 立ち仕事で悪化
    (Gloviczki et al., J Vasc Surg, 2011)




✅膝と静脈は無関係?……いえ、関係大アリです!

「場所が違うから関係なさそう」と思われがちですが、実はつながっています👇

✅共通する危険因子

  • 加齢
  • 女性ホルモン
  • 肥満
  • 運動不足
  • 遺伝背景

つまり、同じ人に同時に起こりやすいのです。

✅膝の痛み → 静脈瘤悪化の理由

膝が痛いと…

  • 歩行量が減る
  • ふくらはぎの筋ポンプが働かない
  • 静脈血がうっ滞する

結果、静脈瘤が進行する可能性があります。(Padberg et al., J Vasc Surg, 2004)

✅静脈瘤 → 膝の痛みを紛らわす?

静脈瘤に伴う重だるさ・疼痛が、膝関節痛と誤解されることも。

外来では“膝が犯人”と思いきや“血管が真犯人”だったケースも珍しくありません。

整形外科医塗山は、名探偵コナンばりに鑑別します。


✅症状の違いで見分けるポイント

疾患主な症状
変形性膝関節症膝関節の局所痛、階段痛、O脚
下肢静脈瘤ふくらはぎのだるさ、むくみ、血管の膨隆
両方歩行困難、慢性的な脚の不快感

どちらが主原因かは診察・画像検査が重要です。


✅どちらを先に治療すべき?

症状の強い方、日常生活に影響が大きい方を優先します。

✅膝が主原因なら

  • 体重管理
  • 大腿四頭筋トレーニング
  • NSAIDs
  • 装具療法
  • ヒアルロン酸注射
  • 人工膝関節置換術

✅静脈瘤が主原因なら

  • 弾性ストッキング
  • 下肢挙上
  • 血管内焼灼術
  • フォーム硬化療法

膝だけ治療しても脚が重いまま…というケースは意外と多いです。


✅放置すると?

  • 歩行量減少 → フレイル
  • 筋力低下
  • 転倒リスク増加
  • QOL低下

膝と静脈、冷戦状態を放っておいてはいけません。


✅予防が最も効果的です

✅ウォーキング(痛みの無理ない範囲で)
✅ふくらはぎ・太もも筋トレ
✅長時間の立ちっぱなしを避ける
✅理想体重の維持
✅弾性ストッキングの活用

塗山先生
塗山先生

「脚は第二の心臓」と言いますが、膝はその「心臓の扉番」です笑。




📚参考文献

日本静脈学会「下肢静脈瘤ガイドライン」2019.

Felson DT, et al. Osteoarthritis. N Engl J Med. 2000;343(21):1529-1538.

Gloviczki P, et al. The care of patients with varicose veins. J Vasc Surg. 2011;53(5 Suppl):2S-48S.

Padberg FT, et al. Venous insufficiency and muscle pump dysfunction. J Vasc Surg. 2004;39(4):799-804.

日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン」2023.



✅整形外科医・塗山からひとこと

「膝が悪いから足が太くなった…?」

「血管が浮いてきたけど年のせい?」

そんな不安、放置しないでください。

膝と血管は意外と仲良しなはずなので、どちらも評価することが大切です。

膝と静脈は“足のダブル主演”。片方だけ治療しても、名作になりませんからね…。

おあとがよろしいようで笑。

以上、参考になりましたでしょうか!?

では、塗山は寝ます。

おやすみなさい。


変形性膝関節症と下肢静脈瘤は共存する可能性があるので要注意!

夜景

「大阪梅田の夜景!」



夜景を見るのは意外と好きな整形外科医の塗山正宏でした!

【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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