おはようございます。
昔は歯の麻酔が苦手だった塗山正宏です。
今回のテーマは、
人工股関節置換術と麻酔方法についてです。
人工股関節置換術を行う際には、必ず麻酔をしてから手術を行います。
麻酔無しで手術をやることはありません!(笑)
どのような麻酔をするかというと、全身麻酔は基本的には行います。全身麻酔に加えて行う場合があるのが硬膜外麻酔です。
硬膜外麻酔というのは、硬膜外腔に細いカテーテルを挿入することによって、局所麻酔薬やオピオイドを持続投与する方法です。
脊髄やその周囲の神経に局所麻酔薬やオピオイドが浸透することで、脊髄神経の分節に応じた鎮痛効果が得られます。
簡単に言うと硬膜外麻酔があると術後の股関節の痛みが緩和されます。
ただし、
・血液をサラサラにする薬を飲んでいる
・肥満が高度
・脊椎の変形が強い、脊椎の手術後、脊柱管狭窄症がある
などの場合では硬膜外麻酔が出来ない場合があります。
人工股関節置換術の麻酔の場合、以前はどの患者さんにも硬膜外麻酔を行っていました。
しかし最近では、昔に比べて人工股関節置換術の手術自体がかなり低侵襲な手術になってきています。
そのため、硬膜外麻酔を使用しなくても、点滴からの痛み止めの薬だけで、十分術後の痛みがコントロールできるようになってきました。
そのため、最近では人工股関節置換術の場合には、基本的には硬膜外麻酔をしていません。
あくまでも私の手術の場合ですが(笑)
他の病院では硬膜外麻酔を行っていることがまだまだあるのかもしれませんが…。
背中の麻酔をやるのが辛かった・・・
という患者さんはそこそこいらっしゃるので、辛い麻酔をやらずに済むのであれば無いほうがいいですよね。
針を刺す回数は少ないに越した事ないですからね。
では、人工股関節置換術を行う際に全身麻酔はどう行っているのかを説明しましょう。
全身麻酔を行う方法としては、吸入麻酔や静脈麻酔などがあります。
私の手術の場合は、基本成人の手術をするので、通常点滴から全身麻酔用の鎮静剤を注入する静脈麻酔を行っています。
鎮静剤を注入すると基本的には数秒で眠ってしまいます。
「私は麻酔が効きにくいんですよ!」って言われる方もたまにいますが、まず眠ってしまいますね。
はい、通常は数秒で眠ってしまいますね笑。
完全に眠った状態になったら管を使って、呼吸をサポートします。
それから、手術の準備を始めていきます!
それで人工股関節置換術が無事に終わってから、目を覚ましてもらいます。
目が覚めたときには、既に手術が終わっていますのでご安心ください。
手術中に急に目が覚めてしまう事は、基本ないので大丈夫ですよ。
そこは心配しないでくださいね!
というわけで、なんとなく全身麻酔の雰囲気は伝わったでしょうか?(笑顔)
手術は少しでも苦痛がなく受けられるのが理想!
「こんなヘルシーな朝食を食べたい!」
毎日水を最低2Lは飲み続けている塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
コメント
こんにちは^_^
私も麻酔は点滴とマスク?だけでした。
そして秒で落ちました笑
受けた方としては3分くらいで手術が終わった感じだったのでドクターはウルトラマンですね!!
こんにちは!
点滴ですぐ落ちましたか笑
3分くらいの感覚でしたか笑
その感覚なら確かにウルトラマンかもしれませんね笑