おはようございます!
日焼けはもうしたくないシミ反対派の塗山です。
紫外線反対!
今回のテーマは、
変形性膝関節症と外反母趾についてです。
外反母趾で悩んでいる方、結構多いですよね?
もうずっと前から外反母趾なのよ…
変形性膝関節症と外反母趾の関係
こんにちは、整形外科医の塗山正宏です。
今回は、「変形性膝関節症と外反母趾」について、両者の関連性をお話ししたいと思います。
膝関節と足の構造は密接に関連しており、外反母趾が膝関節にどのような影響を与えるか、また膝関節症が足部に与える影響についても整形外科医塗山が解説してみます。
変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症(Osteoarthritis of the Knee)は、膝関節の軟骨が摩耗することで発症します。
膝の痛みやこわばり、腫れを引き起こし、進行すると膝関節の可動域が制限され、日常生活に支障をきたすようになります。
加齢、肥満、膝関節への過度の負担が原因となり、膝関節の変形や不安定感も見られることがあります。
外反母趾とは?
外反母趾(Hallux Valgus)は、足の親指が外側に曲がり、関節が突出する状態を指します。
主な原因には、遺伝的要因や不適切な靴の使用、歩行の仕方などが関与します。
症状が進行すると、痛みや足の変形が進み、歩行時の負担が増加するため、他の関節に影響を与えることがあります。
変形性膝関節症と外反母趾の関連性
外反母趾があると、足のバランスが崩れ、歩行の際に体重のかかり方が不均衡になります。
この不均衡が膝関節に余分な負担をかけ、変形性膝関節症を悪化させる可能性があります。
外反母趾により足部の横アーチが崩れ、足全体の安定性が低下し、歩行の際に膝が過度に内反や外反しやすくなることが報告されています。
メカニズム:足と膝の連動
足部は歩行時に身体全体を支える重要な役割を果たします。
足の構造が変わることで、膝や股関節への負担が変化し、これが変形性膝関節症の進行に影響を与えることが知られています。
外反母趾の患者さんは、歩行時に親指で地面をうまく押すことができず、代わりに他の指や足の外側に負担が集中します。
その結果、膝にかかる力の分布が変化し、膝関節の痛みや変形が悪化するリスクがあります。
研究報告:エビデンス
いくつかの研究において、外反母趾と膝関節症の関連性が指摘されています。
ある研究では、外反母趾がある高齢者は、変形性膝関節症の進行が早く、痛みが強くなる傾向があることが示されています。この研究では、外反母趾が膝関節のアライメントに悪影響を与え、変形性膝関節症の症状を悪化させることが確認されました。
また、別の研究では、外反母趾が歩行のバイオメカニクスに及ぼす影響が分析され、外反母趾の患者さんは正常な足部機能を持つ患者さんよりも膝にかかる負担が増加することが示されています。この負担の増加が、変形性膝関節症のリスクを高める可能性があると結論づけられています。
外反母趾の治療と膝関節への影響
外反母趾の治療は、適切な靴の選択やインソールの使用、足の筋力強化、手術などが考えられます。
これらの治療により、足のアライメントを改善し、歩行時の膝関節への負担を軽減することができます。
外反母趾が改善されることで、膝関節の負担も軽減し、変形性膝関節症の進行を遅らせることが期待できます。
膝関節症に対する外反母趾治療の重要性
変形性膝関節症の治療において、膝自体の治療だけでなく、足部の状態にも注目することが重要です。
外反母趾がある場合は、足部の問題を改善することで膝関節の安定性を高め、症状の悪化を防ぐことができます。
特に歩行時のバランスが改善されることで、膝関節にかかる負荷を減少させることができます。
まとめ
変形性膝関節症と外反母趾は、互いに関連する疾患であり、足部のバランスの崩れが膝関節に影響を与えることが分かっています。
外反母趾がある場合、膝関節への負担が増加し、変形性膝関節症が悪化する可能性があります。
したがって、外反母趾の治療を通じて、変形性膝関節症の進行を遅らせることが重要です。
膝や足の痛みを感じたら、早めに専門医に相談し、適切な治療を受けることを塗山はお勧めしますよ。
下半身は基本連動しているので、悪い関節があるとその他に関節にも悪影響ができるということですね。
こわい、こわい。
やだ、やだ。
みなさん、気をつけていきましょう!
外反母趾があると膝にかかる負担が増えて、変形性膝関節症が悪化しやすので要注意!
「いやいや、盛りすぎだから!!」
子供の頃はざる蕎麦を頻繁に食べていた気がする整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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