股関節10 変形性股関節症

股関節

おはようございます!
天気が悪いと気持ちもモヤモヤする塗山正宏です。


今回のテーマは、

変形性股関節症についてです。


そうです。

今回は変形性股関節症です!

変形性股関節症というのは、股関節に痛みが出る代表的な病気です。

日本全国には300~400万人くらいいると言われています。

変形性股関節症の原因としては、

変形性股関節症の原因
  • 子供の頃の発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)の後遺症
  • 股関節が浅い寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)
  • 形態的な異常はないが、加齢により股関節の軟骨がすり減る(一次性変形性股関節症)

などが挙げられます。

変形性股関節症は、なかなか症状が出てこないことがあり、股関節以外に症状が出る患者さんもたくさんいます。

変形性股関節症の一般的な症状は股関節の痛み、股関節の動きの制限になります。

しかし、初期には太もも、お尻、膝などに痛みや違和感、だるさなどが現れるため、変形性股関節症から症状の原因が起きているものだと気づかないことも多いようです。

坐骨神経痛と思われていたお尻の痛みが、変形性股関節症による痛みの場合もあります。

ずっと坐骨神経痛の治療を行われていたけども全く痛みが取れず、股関節の検査をしてみたら変形性股関節症だったというケースは決してまれではありません。

実際のケースとしてお尻の痛みの原因を腰部脊柱管狭窄症から由来する坐骨神経痛と診断し、腰の手術を行ったけど症状が改善しないため、股関節の検査を行ったら重度の変形性股関節症だったという場合があります。

本当は変形性股関節症から由来するお尻の痛みだったということです。

気を付けなければいけません。


また、股関節症の発症や進行の危険因子としては、

変形性股関節症の発症や進行の危険因子

・高齢
・肥満
・股関節痛
・股関節屈曲制限
・寛骨臼形成不全

などがあります。

これらの変形性股関節症の発症や危険因子に注意することも重要です。

変形性股関節症には様々な治療方法がありますが、まず日常生活指導、運動療法、薬物治療などの保存療法を行います。

しかし、股関節症の状態によっては、早期に手術が必要になる場合がありますので注意が必要です。(急速破壊性股関節症の場合は早期に手術が必要)

主な手術方法としては骨切り術や人工股関節置換術を行いますが、人工股関節の耐久性が上がっていることによって、年々変形性股関節症には骨切り手術ではなく、人工股関節置換術を行うことが増えています。

以上、変形性股関節症についてあれこれお伝えしました!


変形性股関節症は、脚の付け根の痛みだけでなく、様々な症状が出る。




食事は必ず野菜から食べるようにしている整形外科医の塗山正宏でした。


【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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