おはようございます!!
旅行に行って色んなエネルギーを得るのが好きな塗山正宏です。
刺激的な体験が人生を豊かにしますよね!
今日のテーマは、
人工股関節置換術と旅行についてです。
今回は、人工股関節置換術と旅行についてなんとなくゆったりと記事を書いてみたいと思います。
人工股関節置換術とは、変形性股関節症や大腿骨頭壊死などで股関節の変形に伴い、股関節の機能が低下した場合に股関節を人工関節に置き換える手術です。
人工股関節手術を受けた方は、日常生活や運動能力が改善されることが期待できますが、旅行に行く際には注意点があります。
今回は、人工股関節置換術後の旅行について、以下のような項目で詳しく解説してみたいと思います。
①旅行に行くタイミング
②旅行先の選び方
③旅行中の注意点
④温泉や海水浴について
①旅行に行くタイミング
人工股関節置換術後は、手術部位の創部が完全に治癒し、感染のリスクがなくなるまでは旅行を控えるのが無難でしょう。
一般的には、手術後1か月程度で創部はある程度落ち着きますが、個人差があるため、創部の治癒の状況については主治医に確認するのがベストです。
また、創部が落ち着いていても、股関節周囲の筋力が十分に回復していない場合もあります。
そのため、旅行に行くタイミングは、主治医の許可を得てから決めるようにしましょう。
一般的には、手術後3ヶ月以降であれば、比較的安全に旅行を楽しむことができます。
回復が不十分であればもう少し時間が必要な場合もありますので、自分の身体と相談する事が重要です。
術後はやはり過度な負荷やリスクを避けるように注意する必要がありますからね。
②旅行先の選び方
人工股関節置換術後は、股関節の可動域や筋力が低下していることを考慮して、旅行先を選ぶ必要があります。具体的には、以下のようなポイントをチェックしましょう。
- 移動手段や交通機関の利便性
- 宿泊施設や観光地のバリアフリー度
- 歩行距離や段差の多さ
- 気候や高度などの環境要因
移動手段や交通機関の利便性という点では、長時間座ったままでいることや乗り換えが多いことは股関節に負担をかける可能性があります。
そのため、移動時間や距離をできるだけ短くするか、途中で休憩やストレッチをする余裕を持つようにしましょう。
また、飛行機や新幹線などでは座席指定をすることで通路側や足元の広い席を確保することもおすすめです。
宿泊施設や観光地のバリアフリー度という点では、階段や段差が少なく、エレベーターやエスカレーターが利用できるかどうかを確認しましょう。
また、トイレや浴室が洋式であるか、手すりやシャワーチェアなどの設備があるかも重要です。
和式のトイレは可能であれば避けるようにしましょう。
人工股関節置換術後は、術後早期は正座や深いしゃがみなどの動作は脱臼のリスクを考慮すると避けるのが望ましいでしょう。
歩行距離や段差の多さという点では、人工股関節置換術後は、歩行能力が低下していることを自覚しておく必要があります。
坂道や階段の昇降は股関節に負担をかける動作です。
そのため、股関節周囲の筋力が不十分な状況では、歩行距離や段差の多い観光地は避けるのが望ましいでしょう。
気候や高度などの環境要因という点では、人工股関節置換術後は、体調管理に注意する必要があります。
特に、寒冷や乾燥などの刺激は股関節の痛みを増す可能性があります。
また、高度が高い場所では酸素不足や水分不足による脱水症状に注意する必要があります。
そのため、気候や高度に応じて服装や水分補給を工夫するようにしましょう。
③旅行中の注意点
人工股関節置換術後は、旅行中にも以下のような注意点を守る必要があります。
①股関節の動きに注意する
人工股関節置換術後は、股関節を必要以上に曲げたり、捻ったりするとこれらの動作は人工股関節の脱臼の原因となります。
そのため、旅行中でも股関節の動きには注意を払いましょう。
②股関節の負担を軽減する
股関節の負担を軽減するという点では、人工股関節置換術後は、股関節に過度な負荷をかけないようにする必要があります。そのため、旅行中でも以下のようなことを心がけましょう。
- 重い荷物は持たないか、キャリーバッグなどで引く
- 長時間歩く場合は杖や車椅子などで補助する
- 歩行速度や歩行姿勢を調整する
- 運動やスポーツは医師の指示に従って行う
③股関節周囲の血流を促進する
股関節の血流を促進するという点では、人工股関節置換術後は、血栓症の予防に注意する必要があります。
血栓症とは、血液が固まって血管を詰まらせる病気で、重篤な場合は肺血栓塞栓症などを引き起こす可能性があります。
そのため、旅行中でも以下のようなことを行いましょう。
- 長時間座ったままにせず、定期的に足首を上下に動かす
- 弾性ストッキングを使用する
- 水分を多めに摂取する
④人工股関節の感染を予防する
股関節の感染を予防するという点では、人工股関節置換術後は、感染症にかかると人工関節にも感染が広がる危険があります。そのため、旅行中でも以下のようなことを守りましょう。
- 手洗いなどの衛生管理を徹底する
- 発熱や異常な痛みなどの症状が出たらすぐに医療機関に相談する
④温泉や海水浴について
人工股関節置換術後は、温泉や海水浴などの水場で楽しむこともできますが、以下のような注意点があります。
- 温泉や海水浴に入る前には、主治医の許可を得ること
- 温泉や海水浴に入る際には、創部が完全に治癒していることを確認すること
- 温泉や海水浴に入る際には、滑りやすい場所や深い場所を避けること
まとめ
人工股関節置換術後は、日常生活や運動能力が改善されることが期待できますが、旅行に行く際には色々な注意点や制限もあります。
しかし、股関節の痛みから解放されたからには色々な場所に旅行に行って楽しんでしまいしょう!
人生の時間は有限ですからね!
人生は楽しまなきゃ損ですよ!
とりあえず、みんなでどこかに旅行いきましょうか!笑
人工股関節の術後に股関節の状態が落ち着けば、旅行を楽しんでしまいましょう!
「グランドキャニオン行ってみたい!!」
刺激的な場所に旅行してみたい整形外科医の塗山正宏でした。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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