膝関節52 両側同時人工膝関節置換術

両側同時人工膝関節置換術 膝関節

おはようございます。
長時間の移動は好きではない塗山正宏です。




今回のテーマは、

両側同時人工膝関節全置換術についてです。




両側同時の人工膝関節置換術というのは、両方の膝関節を1回の手術で人工膝関節に置換することです。

両方の膝関節の変形が強い場合には、片方だけの膝関節を手術しても、もう片方の膝関節の変形や痛みが残っているため、結局はもう片方の膝も手術する可能性が高くなります。

よく患者さんから質問されるのですが、


「両方の膝関節を一度に手術して、リハビリは大丈夫なんですか?」


と聞かれます。


私の答えとしては、

「リハビリは全く問題ありません。」


実際には、片膝の人工膝関節置換術を2回に分けて受ける場合と、両膝を同時に人工膝関節置換術をする場合とでは、合計のリハビリ期間に大きな差が出てきます。

片膝ずつ手術を行う場合に比べて、合計のリハビリ期間が半分になるのは非常に大きな利点だと思います。

片膝と両膝とでは、イメージとしてリハビリの進み具合が全然違うのではないかと思ってしまいますが、実際には多少の差はありますが、大きな差はありません。

両側同時人工膝関節置換術は、2回の入院に分けて手術を行う場合に比べて、入院期間の短縮だけでなく、入院費用の軽減が期待できるのも大きなメリットです。

私自身は、このような理由から両方の膝関節の変形が強く、痛みが強い患者さんには、両側同時の人工膝関節置換術をおすすめしています。



最後に追加情報です。

実は病院によっては、両側同時の手術を行っていないところが沢山あります。

むしろ両側同時を行っている病院のほうが少ないのが現状です。

片方ずつでしか手術ができないと思っている患者さんが、結構多くいらっしゃいます。

どんな事でも知ってるか知ってないかで大きな違いが出ますよね。

情報って本当に大事。

両膝の変形が強い場合には、両側同時の手術を考えても良い!

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「今日は徹夜ですから!」

子供の頃、北斗の拳の真似していた整形外科医の塗山正宏でした。

ジョイントフィットネス

塗山正宏監修のリハビリジム



【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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