年齢を理由にしない医療こそ、患者さんの可能性を広げます。
1. 整形外科医・塗山正宏が考える“年齢と治療の関係”
こんにちは。整形外科医の塗山正宏です。
外来診療をしていると、患者さんからこんな言葉をよく聞きます。
- 「もう歳だから仕方ないですよね」
- 「この年齢で手術なんて無理ですよね」
- 「痛いけど、年齢を考えると我慢するしかないと思っています」
そのたびに私は、少しもったいない気持ちになります。
そして、こうお伝えすることがあります。

年齢を理由にしない医療こそ、患者さんの可能性を広げます。
2. 年齢は「数字」でしかない
確かに年齢は、医学的な判断材料のひとつです。
体力や骨の状態、合併症のリスクなどを考えるうえで、年齢は無視できません。
しかし、それはあくまで参考情報のひとつであり、治療の可能性を決める“絶対的な基準”ではありません。
実際の診療では、
- 80歳でも元気に旅行に出かける方
- 70歳で毎日数キロ歩いている方
- 60代で登山やスポーツを楽しむ方
など、年齢からは想像できないほど活動的な方がたくさんいらっしゃいます。
つまり大切なのは、年齢ではなく、その人の体と生活です。
3. 人工関節手術は高齢者の生活を大きく変える
変形性股関節症や変形性膝関節症では、痛みのために歩くことが難しくなることがあります。
すると、
- 外出が減る
- 運動量が減る
- 筋力が落ちる
- 生活の範囲が狭くなる
という悪循環が生まれてしまいます。
しかし、人工関節手術によって痛みが改善すると、再び歩くことができるようになり、生活の質が大きく向上することがあります。
実際に、「もっと早く手術を受ければよかった」とおっしゃる患者さんも少なくありません。
4. 本当に大切なのは「何歳か」ではなく「どう生きたいか」
医療を考えるとき、私はいつも患者さんにこう質問します。
- どんな生活を取り戻したいですか?
- 何ができるようになったら嬉しいですか?
- どんな毎日を送りたいですか?
この答えは、年齢では決まりません。
70歳でも、80歳でも、
「また旅行に行きたい」
「孫と散歩したい」
「自分の足で歩きたい」
そう思う気持ちは、誰にでもあります。
医療の役割は、その気持ちを現実に近づけることです。
5. 医師として心がけていること
もちろん、無理な治療をすすめるわけではありません。
安全性をしっかり評価することは、とても重要です。
しかし同時に、私はこう考えています。
年齢だけで可能性を閉じてしまう医療は、もったいないです。
患者さん一人ひとりの体の状態、生活背景、そして希望を丁寧に見ながら、最適な治療を一緒に考えていくこと。
それが整形外科医塗山としての役割だと思っています。
6. まとめ

年齢を理由にしない医療こそ、患者さんの可能性を広げます。
年齢は人生の積み重ねを表す大切な数字です。
しかし、それが未来の可能性を決めるわけではありません。
大切なのは、これからどんな生活を送りたいか。
その思いを大切にしながら、患者さんと一緒に最適な治療を考えていきたいと思います。
では、筋トレ行ってきます。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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