おはようございます!
まだまだ全速力で走れる状態の塗山です!
いつまでも元気な身体をキープしたい。
今回のテーマは、
人工膝関節置換術と術後の疼痛コントロールについてです。

術後の痛みをコントロールするのは大事なんですよ。

術後の痛みが強いのは嫌です…
人工膝関節置換術と術後の疼痛コントロール:効果的な痛み管理の方法
こんにちは!整形外科医の塗山正宏です!
人工膝関節置換術(TKA:Total Knee Arthroplasty)は、変形性膝関節症や関節リウマチなどによる膝関節の痛みや機能障害を解消するための手術です。
しかし、手術後に生じる疼痛(痛み)は、多くの患者さんにとって大きな課題となります。
この記事では、人工膝関節置換術後の疼痛コントロールに関する方法や効果的な対策について整形外科医の塗山正宏が解説します。
人工膝関節置換術後の疼痛の原因
手術後の痛みは、手術に伴う身体の組織損傷や炎症が主な原因です。
術後早期の痛みは通常、術中に切開された筋肉、腱、骨膜から生じるものですが、適切な疼痛コントロールがなされないと、痛みが慢性化する可能性があります。
疼痛管理は、患者さんの回復を促進し、リハビリテーションを円滑に進める上で非常に重要です。
術後疼痛コントロールの重要性
- リハビリテーションの効果を最大化
術後の早期リハビリテーションは、関節の可動域を回復させ、合併症のリスクを軽減するために重要です。疼痛が強い場合、リハビリが十分に行えず、術後の回復が遅れる可能性があります。 - 生活の質の向上
適切な疼痛管理は、術後の生活の質を高め、早期に日常生活へ復帰するために必要です。痛みが軽減されることで、歩行や階段昇降などの動作がしやすくなります。
術後疼痛コントロールの方法
人工膝関節置換術後の疼痛コントロールには、複数のアプローチがあり、患者さんの状況に応じて組み合わせて使用されます。
- 薬物療法
術後の疼痛管理には、主に次のような薬が使用されます。- NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
炎症を抑え、術後の腫れや痛みを軽減します。これにより、リハビリテーションの進行をサポートします。 - オピオイド
強い痛みには、トラムセットなどの弱オピオイドが使用されることがありますが、副作用(吐き気、便秘など)のリスクがあるため、注意が必要です。 - 局所麻酔薬
手術部位に直接注射される局所麻酔薬は、短期間の痛みを効果的に抑えることができます。これにより、術後早期の痛みを大幅に軽減します。
- NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
- 硬膜外麻酔
手術後に硬膜外麻酔を使用することで、術後の痛みを持続的に抑えることができます。麻酔薬が持続的に注入されるため、オピオイドの使用量を減らし、副作用を軽減することが期待できます。 - 神経ブロック
神経ブロックは、術後の痛みを局所的に抑える方法で、膝周囲の特定の神経に麻酔を注射します。代表的な方法としては、大腿神経ブロックや坐骨神経ブロックがあります。これにより、術後の痛みを大幅に軽減し、リハビリテーションを円滑に進めることができます。 - 冷却療法
術後の膝を冷却することで、炎症や腫れを抑え、痛みを和らげる効果があります。アイスパックや専用の冷却装置を使用することで、腫れや痛みの軽減を図ります。 - 早期運動とリハビリテーション
術後早期のリハビリテーションは、疼痛管理において重要な役割を果たします。膝関節の早期可動域訓練や筋力強化トレーニングを行うことで、術後の回復を促進し、痛みの悪循環を防ぎます。痛みによって動きが制限されると、筋力の低下や関節の硬直が進み、さらなる痛みを引き起こす可能性があるため、適切な疼痛コントロールが必要です。
術後疼痛が長引く場合の対処法
人工膝関節置換術後、疼痛が長期間続く場合、慢性疼痛となる可能性があります。このような場合、医師と相談して以下のような治療法を検討することが重要です。
- 慢性疼痛管理プログラム
慢性疼痛が疑われる場合、痛みを総合的に対処する必要があります。心理療法や運動療法、薬物療法を組み合わせたアプローチが効果的です。 - 再手術の検討
痛みがインプラントの位置異常やその他の外科的要因による場合、再手術が必要なこともあります。医師が術後の痛みの原因を特定し、適切な治療法を提案します。
まとめ
人工膝関節置換術後の疼痛コントロールは、手術の成功と早期回復に不可欠な要素です。
適切な疼痛管理を行うことで、リハビリテーションを円滑に進め、日常生活への早期復帰が可能となります。
術後の疼痛が長引く場合は、医師に相談して適切な治療法を検討することが重要です。
慢性疼痛に移行しないためにも、術後早期の疼痛はしっかりコントロールして、リハビリをしていきましょう!
私も可能な限り、術後の痛みが出ないように対策をさせていただいております。
術後の強い痛みは嫌ですもんね。
痛みよ、さようなら!!
人工膝関節置換術の術後は疼痛コントロールをしっかり行う事が大事。

「ポテトとから揚げでパーティーじゃ!」
フライドポテトは一体いままで何本くらい食べたのか気になる整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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