おはようございます!
お箸は右手、茶碗は左手にもつ塗山です。
今回のテーマは、
人工膝関節置換術と全身麻酔についてです。

今回は全身麻酔の話です~。

全身麻酔ってなんか怖いです…
人工膝関節置換術と全身麻酔:手術前に知っておきたいこと
こんにちは!整形外科医の塗山です。
人工膝関節置換術(TKA:Total Knee Arthroplasty)は、変形性膝関節症や関節リウマチなどで膝関節が損傷し、痛みや可動域の制限が強い場合に行われる代表的な手術です。
手術中の安全と快適を確保するために、全身麻酔が使用されることが一般的です。
この記事では、人工膝関節置換術と全身麻酔に関する重要なポイントを整形外科医の塗山が笑顔で解説します。
全身麻酔とは?
全身麻酔は、患者さんが手術中に意識を失い、痛みを感じないようにするための麻酔方法です。
麻酔薬が静脈または吸入で投与され、意識が完全に消失し、筋肉がリラックスする状態を作り出します。
これにより、患者さんは手術中の不快感や痛みを感じることなく、医師は精密な操作を行うことができます。
人工膝関節置換術での全身麻酔のメリット
- 痛みの完全な抑制
全身麻酔によって手術中の痛みは完全に抑えられます。これにより、患者さんは手術が終わるまで何も感じることなく、医師も手術に集中することができます。 - 不安の軽減
多くの患者さんは、手術に対する不安や恐怖を抱えています。全身麻酔では、患者さんは意識がないため、手術の進行状況を知ることもなく、精神的な負担が軽減されます。 - 複雑な手術に対応可能
人工膝関節置換術は比較的大きな手術であり、長時間にわたることがあります。全身麻酔は、長時間の手術にも対応できるため、医師は精密に手術を行うことが可能です。
全身麻酔のリスク
全身麻酔は一般的に安全ですが、リスクも存在します。
麻酔に伴うリスクとしては、次のようなものがあります。
- 吐き気・嘔吐
術後、麻酔から覚める過程で吐き気や嘔吐を感じることがあります。これは一般的な副作用ですが、対策をすることで軽減されます。 - 呼吸や循環器の問題
一部の患者さんでは、呼吸や心拍に異常をきたすことがあります。特に高齢者や基礎疾患を持つ患者さんでは、術前の検査でこれらのリスクを評価し、適切に管理されます。 - アレルギー反応
稀に麻酔薬に対するアレルギー反応が現れることがあります。術前の問診でアレルギー歴を詳しく確認し、適切な麻酔薬が選択されます。
全身麻酔以外の選択肢
人工膝関節置換術では、全身麻酔だけでなく、脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)も選択肢の一つです。
脊椎麻酔は下半身だけを麻酔する方法で、患者さんは意識があるまま手術を受けることができます。
全身麻酔と違い、手術中の音や感覚が気になってしまう患者さんには不向きです。
まとめ
人工膝関節置換術では、全身麻酔が一般的に使用され、痛みの抑制や不安の軽減に大きな役割を果たします。
全身麻酔は安全で効果的な方法ですが、術前にリスクについて理解し、医師と十分に相談することが重要です。
「全身麻酔してそのまま起きなくなってしまうことありますか?」っていう質問を受ける事がありますが、手術が終わったら必ず起きますのでご心配なく!
全身麻酔は昔に比べて安全な麻酔になっていますからね。
必要以上の心配は御無用です!(笑顔の塗山)
以上、全身麻酔についてお伝えしました~♪
人工膝関節置換術の手術をする時には全身麻酔をしてから手術を行います。

「スキージャンプ台ってこわっ!」
いつかスキージャンプでテレマークを入れたいと思っている整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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