格言 Season191

人生 格言

1. 整形外科医・塗山正宏が考える“手術の本当の目的”

こんにちは、整形外科医の塗山正宏です。
整形外科の診療を長く続けていると、患者さんからよくこのような質問を受けます。

まさこさん
まさこさん

画像では改善しているのに、実際の痛みはまだ残っています…

そんなとき、私はいつもこころの中で、ある言葉を思い出します。

塗山先生
塗山先生

手術は人生を良くするためにあります。
画像をきれいにするためではありません。




2. 画像は“診断の道具”であって、目的ではない

人工股関節置換術や人工膝関節置換術を行う整形外科医にとって、レントゲンやCT、MRIは大切な診断ツールです。

骨の変形、関節の状態、インプラントの位置や角度。

これらを適切に評価することは、手術計画や術後評価に欠かせません。

しかし、医療の本質は 画像をきれいにすること」ではありません。

画像はあくまで手段であり、最終的に目指すべきは「患者さんの生活の質(QOL)の向上」です。


3. 手術後の“生活の変化”こそが、本当の成果

手術がうまくいったかどうかを判断する指標は、数字だけではありません。

  • 痛みが減り、歩く距離が伸びた
  • 買い物や散歩が苦にならなくなった
  • 旅行や趣味を再開できた
  • 家族と笑顔で外出できるようになった

こうした変化こそが、手術の成果が生活に還元された証し です。

画像がきれいでも、痛みや不安が残り、日常生活が改善しなければ、患者さんは決して満足しません。

だからこそ私は、お伝えしたいです。

塗山先生
塗山先生

手術は人生を良くするためにあります。
その結果として、画像は必要なだけ良くなるのです。




4. 技術と日常、両方を見据える医療者として

整形外科医としての私の使命は、ただインプラントを設置することでも、ただ骨を矯正することでもありません。

患者さんの「未来の日常」を一緒に考えることです。

たとえば、

  • 歩行時の痛みが不安で外出が減った
  • 長時間立っていると疲れてしまう
  • 階段の上り下りがつらい
  • 旅行や孫との散歩を楽しみたい

こうした“患者さんの具体的な願い”を聞き取り、それに向かって治療計画を立てること。

これは、医学的な判断と同じくらい重要な医療です。


5. 手術後こそ、人生が動き始める

手術直後は、痛みの変化や可動域の数字に目がいきがちです。

そして患者さんも、「画像がきれいになったら安心」と思いがちです。

しかし私がいつも伝えるのは、

塗山先生
塗山先生

画像は大切だけれど、生活が変わることが何より大切です。

手術後に、

  • また外に出たいと思える
  • 日常が苦にならなくなる
  • 生活の幅が広がる

そんな“変化した人生”こそが、整形外科医としての私が本当に見たい成果なのです。


6. 最後に塗山からメッセージ

塗山先生
塗山先生

手術は人生を良くするためにあります。
画像をきれいにするためではありません。

この言葉を私は、患者さんご本人だけでなく、医療に携わる全ての人と共有したいと思います。

画像は確かに重要です。

しかし、それは人生を良くするための “ひとつの道具” でしかありません。

私は、 患者さんの毎日に寄り添う医療 をこれからも大切にしていきたいと思います。

では、筋トレ行ってきます。




【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医



コメント