おはようございます!
いつまでも健康な歯をキープしたい塗山です。
今回のテーマは、
変形性膝関節症と水中ウォーキングについてです。

水中ウォーキングやったことありますか?

昔はよくやってたのよ…。
変形性膝関節症と水中ウォーキング:膝の痛みを和らげる安全な運動療法
1. はじめに
変形性膝関節症は、加齢や肥満、膝の使いすぎなどにより関節軟骨がすり減り、膝の痛みや可動域制限を生じる病気です。
特に中高年の方に多く、「歩くと膝が痛い」「階段がつらい」といった日常生活の支障につながります。
治療の基本は運動療法と生活習慣改善ですが、その中でも注目されているのが 水中ウォーキング です。
本記事では、変形性膝関節症における水中ウォーキングの効果や注意点を、医学的根拠をもとに整形外科医の塗山正宏が解説します。
2. 水中ウォーキングのメリット
水中での運動には、陸上運動にはない利点があります。
1. 膝への負担が軽減
- 水の浮力により体重が軽くなり、膝関節への荷重が大幅に減少します。
- 腰までの水位で体重の約50%、胸までの水位では約70%が免荷されると報告されています。
👉 膝の痛みを和らげながら安全に運動できるのが最大のメリットです。
2. 筋力強化とバランス改善
- 水中の抵抗を利用することで、大腿四頭筋や臀部の筋肉を自然に鍛えることができます。
- 水中での姿勢制御はバランス感覚を養う効果もあります。
3. 有酸素運動としての効果
- 水中ウォーキングは心肺機能を高める有酸素運動。
- 膝のリハビリだけでなく、体重管理や生活習慣病の予防にも有効です。
4. リラクゼーション効果
- 水温の心地よさや浮力の安心感から、精神的なリラックス効果も期待できます。
- 継続しやすい運動であることも重要なポイントです。
3. 文献からみる水中運動の有効性
- Wang TJ, et al. Arthritis Care Res. 2007;57(3):434-444.
変形性膝関節症患者に対して水中運動を行ったところ、痛みの軽減と身体機能の改善が認められた。 - Hinman RS, et al. Ann Rheum Dis. 2007;66(2):220-226.
水中運動は陸上運動と比較して同等の効果があり、特に肥満や高齢者に適していると報告。 - Bressel E, et al. Arch Phys Med Rehabil. 2014;95(1):80-87.
水中ウォーキングはバランス能力を高め、転倒予防にも効果的。
👉 複数の研究から、水中ウォーキングは変形性膝関節症に有効なリハビリ運動であることが裏付けられています。
4. 実践のポイント
1. 水位
- 胸から腰の高さがおすすめ
- 深すぎると負荷が小さくなり、浅すぎると膝に負担がかかる
2. 姿勢
- 背筋を伸ばして歩く
- 大股で歩くより、自然なストライドで一定のリズムを意識
3. 時間と頻度
- 1回20〜30分、週2〜3回が目安
- 疲労や痛みが出ない範囲で継続することが大切
4. バリエーション
- 前歩き、後ろ歩き、横歩きなどを組み合わせると、さまざまな筋肉が鍛えられる
5. 注意点
- 膝に強い痛みや腫れがあるときは無理をしない
- 水温はやや温かい(30〜34℃)プールが適している
- 高血圧や心疾患のある方は主治医と相談してから開始する
6. まとめ
水中ウォーキングは無理をせず、主治医や理学療法士の指導のもとで行うことが望ましいです。
変形性膝関節症では、水中ウォーキングが膝への負担を減らしつつ運動できる安全で効果的な方法です。
筋力強化・有酸素運動・リハビリ効果が得られ、継続しやすいのも大きなメリットになります。
医学的エビデンスも蓄積されており、特に高齢者や肥満を伴う方に推奨されます。
以上、参考になりましたでしょうか?
是非水中ウォーキングを取り入れてみましょう!
さ、水中ウォーキングやりましょうか!
ね!?
では、さらば!
変形性膝関節症にとって水中ウォーキングは効果的な運動です!

「都市夜景!!」
夜景を見るのが割と好きな整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医


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