膝関節22　人工膝関節置換術と身体障害者手帳

おはようございます。
最近はすっかり音楽のCDを買う機会がなくなってしまった塗山正宏です。

今回のテーマは、

人工膝関節置換術と身体障害者手帳についてです。

身体障害者手帳とは、

身体障害者がそれを対象とする各種制度を利用する際に提示する手帳で、身体障害者が健常者と同等の生活を送るために最低限必要な援助を受けるための証明書とされています。

身体障害者手帳には様々なメリットがあります。

具体的には、

・各種税金面の控除

・公共交通機関の割引

・医療費の助成

・携帯電話の割引

などがあります。

そこで、患者さんから度々質問をされるのですが、

ということを聞かれます。

答えとしては、

実は以前に人工膝関節置換術を受けた患者さんは

片方の人工膝関節で4級

両方の人工膝関節で3級の身体障害者手帳を取得できました。

しかし、医療技術の進歩により人工膝関節置換術後のほうが、術前よりも歩行能力が明らかに改善することなどから、制度の見直しが行われました。

平成26年4月から制度が改定されたのです！

この改定されたことを役所の方でも未だに知らない人が意外と多いです。

むしろ役所の方から身体障害者手帳の取得を勧められて申請の書類を持ってくる患者さんがいます。

制度が改定されてから、かれこれだいぶ時間が経ちますけどね・・・。

もう少し役所の方は理解しておいて欲しいですね。

改定後では、

上記が身体障害者手帳の取得条件になります。

人工膝関節置換術を受けたあとに可動域が30度以下の人は基本ほぼいません。

可動域が30度以下だとしたら、なにかしらのトラブルがないと起きないかと思います。

というわけで、結論としては現在は人工膝関節置換術を受けたとしても、基本的には身体障害者手帳は取得できません。

御理解いただけたましたでしょうか？？

御理解宜しくお願い致します。

「間違って上書きしてしまった～！！」

ファイルを間違って上書きしてしまった時のショックは計り知れない整形外科医の塗山正宏でした。

【執筆】塗山正宏　医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医