おはようございます!
風邪をひかないように気をつけていてもついついひいてしまったりする塗山です。
はっくしょーーん!
今回のテーマは、
人工膝関節置換術と術後の熱感についてです。

術後の熱感についてのお話です。

気になるお話ですね。
人工膝関節置換術と術後の熱感:その原因と対応策
こんにちは~!塗山で~す。
人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty:TKA)は、変形性膝関節症や関節リウマチなど、膝の痛みや機能障害を改善するための一般的な手術です。
しかし、術後に患者さんが感じる症状の一つに熱感があります。
本記事では、術後の熱感の原因、対処法、注意すべき点について整形外科医の塗山正宏が詳しく解説します。
術後の熱感の原因
1. 炎症反応
手術に伴う組織の切開や処置によって、炎症反応が起こります。
これにより、局所の体温が上昇することがあります。
この炎症は術後3か月から6ヶ月間程度続くことがあり、正常な回復過程の一部とされています。
2. 感染症
稀ではありますが、術後感染(手術部位感染や深部感染)が原因で熱感が生じることがあります。
この場合、発赤や腫れ、発熱などの症状が伴うことがあります。
3. 血流の増加
手術後の組織修復過程で血流が増加することで、膝周辺の温度が上昇することがあります。
熱感への対応策
日常的なケア
- アイシング: 初期の炎症反応を抑えるために、保冷剤や冷却パックを使用することが有効です。
- 患部の安静: 過度な動作を避け、膝関節への負担を軽減します。
リハビリテーション
適切なリハビリは回復を促進し、炎症を軽減します。
過度のリハビリは熱感を悪化させる可能性があるため、医師や理学療法士と相談しながら進めましょう。
症状が持続する場合の医療対応
- 感染の除外: 血液検査(CRPや白血球数)やCTやMRI検査を行うことがあります。
- 抗生物質の投与、術後感染のための再手術: 感染が確認された場合、早期の治療が必要です。
熱感が問題となるケース
以下の場合は、速やかに医師に相談してください。
- 熱感が術後数ヶ月以上続く。
- 発赤や腫れが広範囲にわたる。
- 高熱や全身の倦怠感がある。
熱感の予防策
- 適切な術後管理: 術後の感染リスクを最小限に抑えるために、創部を清潔に保ち、医師の指示に従いましょう。
- 活動量の調整:膝関節への過度な負担は熱感が増強する原因になるので注意が必要です。
まとめ
人工膝関節置換術後の熱感は、術後の正常な炎症反応として起こります。
術後の熱感は術後3か月~6か月程度続きますので、通常は心配ありません。
熱感が強い場合には定期的にアイシングを行いましょう。
日頃からのケアが重要です。
しかし、熱感だけでなく創部の異常や、膝関節周囲の発赤なども伴う場合には感染症が潜んでいる可能性もあるため、症状の経過を観察し、早めに医師に相談しましょう。
術後感染の場合には早期治療が重要です。
感染が慢性化すると、感染の沈静化が困難になってしまうためです。
以上、人工膝関節置換術の術後の熱感についてお知らせしました!
人工膝関節置換術の術後はしばらく熱感が続きます!

「いやいや、盛りすぎでしょ!」
いつだってお腹いっぱいにご飯を食べたいけど太るから我慢をする整形外科医の塗山正宏でした!
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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