股関節330 変形性股関節症と体重

体重 股関節

おはようございます!
体重が増えないようにこれからも気をつけていきたい塗山です。






今回のテーマは、

変形性股関節症と体重についてです。





塗山先生
塗山先生

体重は股関節にとっては大敵!

みずえさん
みずえさん

耳が痛い話は辞めてください。

はじめに

股関節や膝関節について語り続ける整形外科医の塗山正宏の登場ですよ。

今日も早速はじめていきましょう!

変形性股関節症は、関節軟骨の摩耗や骨の変形を特徴とする疾患であり、加齢や遺伝的要因に加え、身体の重さ「体重」も重要なリスク因子の一つとされています。

特に、過体重や肥満は関節への負担を増加させ、股関節症の進行を早める可能性があります。

この記事では、体重と変形性股関節症の関係、体重管理の重要性、推奨される生活習慣について、塗山がわんこそばを食べながら解説します。



体重が股関節に与える影響

1. 体重増加による関節負荷の増大

股関節は体重を支える関節の一つであり、歩行時には体重の3〜5倍の負荷がかかるとされています。

そのため、体重が1kg増加すると、股関節には3〜5kgの余分な負担が加わることになります。

この事実は恐ろしいですね…汗。

2. 肥満と股関節症のリスク

肥満は変形性股関節症のリスク因子の一つとして知られています。体重が増加すると、関節軟骨への機械的ストレスが増加し、摩耗が進行しやすくなります。

また、肥満に伴う股関節の慢性炎症が関節の変性を促進する可能性も指摘されています。

慢性炎症っていうのは困りますよね…汗。

3. 体重減少による関節痛の軽減

複数の研究で、体重減少が股関節痛の軽減に有効であることが示されています。

例えば、膝関節症の研究では、体重の10%を減少させることで痛みが約50%軽減されたという報告があります。

股関節においても同様の効果が期待されます。

そう言われても簡単に減らないんですよね…汗。


体重管理の重要性

変形性股関節症の進行を抑え、症状を軽減するためには、適切な体重管理が不可欠です。

1. 適正体重の維持

  • BMI(体格指数)を25未満に維持することが推奨されます。
  • ただし、過度な減量は筋力低下を引き起こし、股関節の安定性に悪影響を及ぼす可能性があるため、筋肉量を維持しながら体脂肪を減らすことが重要です。

2. 適度な運動の実践

  • 水中運動(アクアエクササイズ)は関節に優しく、体重管理にも効果的です。
  • ウォーキングは股関節の可動域を保ちつつ、筋力を維持するために有効ですが、痛みが強い場合はプールでの運動が推奨されます。
  • レジスタンストレーニング(スクワットなど)は、股関節を支える筋肉(大腿四頭筋や殿筋)を強化するために役立ちます。

3. 栄養管理

  • 抗炎症作用が期待されるオメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油など)を摂取する。
  • 過剰な糖質・飽和脂肪酸を控え、血糖値の急激な上昇を防ぐ。
  • カルシウムやビタミンDを適切に摂取し、骨の健康を維持する。


体重減少の具体的な方法

  1. 食事の改善
    • 高たんぱく・低脂肪の食事(鶏胸肉、豆類、魚)を意識する。
    • 野菜や食物繊維を積極的に摂取し、満腹感を得る。
    • ジュースや菓子パンなどの高GI食品を控え、血糖値の急激な上昇を防ぐ。
  2. 運動習慣の確立
    • 1日30分以上の軽い有酸素運動を取り入れる。
    • 週2〜3回の筋力トレーニングを行い、筋肉量を維持する。
  3. 生活習慣の見直し
    • 食事の記録をつけ、摂取カロリーを管理する。
    • 睡眠不足を避ける(睡眠不足は食欲を増進させるホルモンの分泌を促す)。


最新の研究・文献紹介

  1. Messier SP, et al. (2005). “Weight loss reduces knee-joint loads in overweight and obese older adults with knee osteoarthritis”. Arthritis Rheum.
    • 体重減少が膝関節への負荷を軽減し、痛みを軽減することを示した研究。股関節にも応用可能。
  2. Vincent HK, et al. (2012). “Obesity and weight loss in the treatment and prevention of osteoarthritis”. PM&R.
    • 肥満が関節炎の進行を促進するメカニズムと、体重減少による予防効果について解説。
  3. Christensen R, et al. (2007). “Effect of weight reduction in obese patients diagnosed with knee osteoarthritis: A systematic review and meta-analysis”. Ann Rheum Dis.
    • 体重減少が関節症の症状改善に与える影響を検討したメタアナリシス。
  4. Foley A, et al. (2003). “Does hydrotherapy improve strength and physical function in patients with osteoarthritis—a randomized controlled trial comparing a gym based and a hydrotherapy based strengthening programme”. Ann Rheum Dis.
    • 水中運動が変形性関節症患者の筋力と機能向上に有効であることを示した研究。


まとめ

変形性股関節症の管理において体重のコントロールは極めて重要です。

体重が増えると股関節への負担が増し、関節軟骨の摩耗が進行するため、適切な体重管理と生活習慣の見直しが推奨されます。

食事の改善、適度な運動、生活習慣の見直しを通じて、股関節の健康を維持し、痛みの軽減と機能改善を目指しましょう。

さぁ、みんなでダイエット頑張りましょうか!

レッツ、ウォーキング!

レッツ、筋トレ!

頑張ろう!

では、また!


体重が増えると股関節にかかる負担が増えるので要注意ですよ!

驚く

「会社来たけど、今日は日曜日だったのか!!」


常々体重には敏感な整形外科医の塗山正宏でした!






【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医

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